Kinkoちゃん随筆

書に遊ぶKinkoちゃんの気ままな日常 ・・・現代アートから海外情報、最近なぜか少年隊まで⁈なブログ

2008年10月

テレビです 3

また出たKinkoの逃避ぐせ。
忙しいと別のことを始めてしまう悪いクセ。
ううううう。こんなにブログっちゃってる時間があったら、どれだけの作業が進んだことか・・・。
実際、NHKの取材に相当つきあってるから、めちゃくちゃ作業が遅れている。
こんなに時間割いてる自分も結構お人好しだな、って反省しちゃったりもする。
でもねえ、新人の頑張る姿を見ると下手でも応援したくなる時がある。ってか、下手だから教えてあげなきゃって。
何でかと言ったら、そこに自分の姿を見るから。
カメラマン氏も、何度直してもも「お稽古」と言えずに「授業」と言ったり、書道家の作品をつかまえて「先生の絵」と呼んだり、ハッキリ言って失礼きわまりない。
でも、私もそうだったんだろうなあ、と振り返ってしまうのです。
インタビューで質問しながら自分の答までしゃべっちゃう姿を見て、昔、営業で下手な商談をしていた頃の自分を思い出してしまったりするのです。
Kinkoは色んなことがやりたくて仕方がないのに、不器用なので、気が遠くなるほど失敗をしてきました。
でも、時間はかかりながらもちょっとずつクリアしてこられたのは、やる気だけはあったから、みかねて手を差し伸べてくれる大人の人たちがいたからです。
たくさんの人が叱ってくれて、時には、私のために立ち止まって教えてくれました。
それも、そんなに過去の話ではなく、つい最近も、とある大先生にケチョンケチョンに言われて、一年くらい勉強しまくったばかりです。机に向かう私を見て、夫が「受験生みたいだ」と言ったくらい奮起しました。でも、やっておいてよかった、という実感はすぐに持てました。なんの得もないのに叱ってくれた先生に感謝です。もちろん今では、会えば楽しくお茶を飲んでいます。

う、でも、そろそろ現実に戻ろう。
逃避時間終了。
取材も終わってないしね。ちょっとでも作業を進めてしまおう。
いいクリスマスになるように。満足できるように。

テレビです 2

で、テレビでたくさんの人に書に興味を持ってもらえる接点ができた!
と喜んで取材協力しています。
だけどね。
テレビってすごいんだよね。
偶然見た映像でも、ずっと記憶に残ってたりすることがある。
テレビの情報でたくさんの人が動くことがある。
でも実際は、編集して出来上がったものだ。
いくらいい素材がた〜くさんあっても、それは素材に過ぎなくて、編集する側の人の考え方でどうにでもなる。あくまでも、編集する人たちの意見だ。
でも、見た人は、断片でも登場した人やものの真実の姿だと思ってしまう。
理屈ではわかっていても、やっぱり信じちゃう怖さを持ってると思う。
だから、素晴しい機会を与えてもらったと思うけど、それを素晴しいものにしたいから、少しでも書についての誤解や偏見を取り除いて、純粋に今私たちが取り組んでいる姿を見て、理解して、正しく伝えてほしいと思うんだ。
だから、今、カメラマン氏には厳しいこともハッキリ言っている。

なりたてほやほやのカメラマン氏にとって、今回は初めて企画が通って特集を作るのだそうだ。番組の構成を考えて、こうしたい、とか、こう撮りたいとか、自分なりのテーマにこだわりを持って情熱的にぶつけてきた。熱意を持って書をとりあげてくれることは、とても嬉しい。私も可能な要素は出来る限り取り入れて稽古の予定を組んだ。でも、限界はある。基本的にカメラマン氏はイメージだけで構想を作ってるからね。ある部分は平行線のまま、「プラスこれをやってほしい」と言い続ける。それまでは可能な限り話し合いに応じようと思って時間を割いたけど、何も知らない人が、想像で作った構想にこだわり過ぎちゃったら、何度聞いても意味がない。最後には私が、とにかく実際を見てほしいと打ち切った。前日の夜10時にもなったら、タイムオーバーだしね。
撮影当日。
子供たちも大人のお弟子さんたちも、カメラが入っても驚くほど自然に稽古を楽しんで、つつがなく第一日目が終わった。マジで不思議なほど自然態。考えてみれば、私も緊張とかしなかったな(笑)。カメラマン氏も、新鮮な驚きを持ってみんなの稽古をながめ、撮影を楽しんでくれたように思う。
その気持ちをまっすぐ伝えてくれたら、kinkoのインタビューなんてなくったって、伝えたいことは伝わると思った。次の稽古も撮影したら、編集して、11月7日に放送されるそうだ。彼の今の気持ちが、上司の方や編集の方にも伝わったらいいな、と思う。
みんなの思いが重なるのが一番だよね。
そして、カメラマン氏にとっても、いい番組になって、次への大事な第一歩になったらいいなあ、と心から思う。

テレビです 1

今日はナンだか早く目が覚めちゃって、朝からブログっちゃいます。
ナンだか目が覚めたのも、元気!じゃなくて、ペースくずしちゃったからなんだけど、ここで取り戻さねば、と思い切って活動開始。
今ひさびさのピンチです。
本はやっと印刷所に行きましたが、巡回展の準備と、なんと言っても年末の大きい個展へ向けての作品制作と、年末の公募展に出品するお弟子さんが増えたので、そのフォローとで、頭の中がいっぱい。もちろん頭だけじゃない。文字通り忙しい。時間が足りない。体力も足りないけど、そんなこと言っていられない。その上、大作のための下地作りで、今アトリエ部屋で墨がいじれない。そんな異常事態。でも、思った通りに完成した日を考えたら頑張りたい。その思いだけで過ごしている。
が、そこへ。

NHKから取材申し込みが来た。神戸放送局のカメラマンさんが偶然このサイトをみてくれて、芦屋書道くらぶに興味を持ってくれたのだ。「一人でも多くの方に書を知ってもらいたい、楽しんでもらいたい」日々願っているKinkoにとって願ってもない話だ。もちろんOK。全面的に協力する。そして、取材開始。
しかし、そこからが大変だった。
興味を持つからには、すこ〜しくらい書に興味がある人かと思ったら、ゼロ。
そこで、書について一通りレクチャーする。と言っても、もともと興味があったわけでもないから、いっぺんに全て理解するのは無理。筆を見せたり、作品集を見せたりして少しずつ説明する。2回×何時間にも及ぶ話の後でようやく、「書も芸術みたいなところもあるんですね。」の一言を引き出す。
そ〜じゃない。
芸術そのものなんだ。(と伝え続けていたつもりだったのに)
でも、これが現実。
そう、多くの日本人が、書を芸術として見てない。というか、フォントくらいにしか思ってないことも多い。もっとひどいとフォントでいいじゃん。って。
だからこそのKinkoの草の根活動なんだけど、日曜美術館をやってて、趣味悠々をやってて、カルチャーセンターではあまたの書道講座をやっているNHKの人でさえこうなんだ・・・。壁の大きさを感じる。
でも!
興味を持ってくれたということには感謝している。
これこそ大きな収穫で、全てはここから始まるんだもの。

作家デビュー間近!!

Kinkoの墨の作品と4つの物語による「墨の絵本」を製作中ですが、ようやく校正が終わりました。色校正も終わって、いよいよ印刷にかかります。
きのう、違う画像が入ってる!なんていう怖い発見をしたりもしましたが、たった今Goを出しました。
もう後戻りはできません(汗)
出版社に問い合わせてから1年半。
編集長の大阪出張の際にお会いしたのが去年の6月。
文を書いて再びお会いしたのが1年前。
文をちょこちょこ手直ししながら書作品との組み合わせが始まり・・・。
新たな墨の作品を加えたり印を彫ったりして・・・。
やっとやっとたどり着きました。
「本作りたいなぁ☆」
なんて漠然と思いついたのはいいけれど、どんなになるかは想像もつかず、文字通り夢の世界だったのですが、とうとう全貌が見えてきました。じゃなくって、決めちゃいました。でも、完成品は私も見ていないから、まだまだ手に届くまで完全には見えてないんだけど。
というのも、デザイナーさんのこだわりで、ついさっき、表紙の紙質の変更をしたし。これについては、最初からの私のこだわりで、「絵本みたく」っていう形と紙にしてもらっていたのだけど、どうしてもの更なる提案があったので、グレードアップと信じてお願いしました。なんせ締め切りがせまっている上、東京とのやりとりなので、電話で決定になっちゃったので「信じて」なのです。その「こだわり」を持ってくれたことへの感謝も込めて。
こだわりといえば、ずっと担当してくれた編集長。
ヒョウヒョウトシテイテ「こだわり!」みたいな熱いアプローチはしてくれなかったので、「私の企画だいじょうぶなのかなあ・・・・」と不安に陥ったこともしばしば。いつになったら担当者を紹介してくれるのかなあ、と思っても、幻冬舎ルネッサンスに足を運ぶたびに編集長が相手をしてくれる。もしや?!ここには編集者って一人しかいないの?なんて納得しようとしていたある日、営業の方と話をする機会があり、冗談半分に「実はそんなちっちゃな会社なんですか」とぶつけてみました・・・・
―――まさか、たくさんいますよ。それどころか、普通は編集長は担当なんか持たないんです。
と。
えーっ!!そーだったのーっ?
もっと早く教えてくれればよかったのにぃ〜。
「書を絵本みたいにしたい」なんていうことは普通考えないので、
―――難しそうだから自分がやらなきゃって思ったんじゃない?
ってことだったみたいなんです。
そーだったのかー。
そんな普通じゃない企画を放り出さずに形にしてくれてありがとうございましたぁ。

とにかく今、ひとつ言えるのは、私らしい本になったなあ、ということ。
10月30日以降は本屋さんで買うことができます。
店頭になくってもドシドシ注文しちゃってください。
そのアクションがKinkoの応援になります!
よろしくお願いします!!
タイトルは「インクの魔法」
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