で、テレビでたくさんの人に書に興味を持ってもらえる接点ができた!
と喜んで取材協力しています。
だけどね。
テレビってすごいんだよね。
偶然見た映像でも、ずっと記憶に残ってたりすることがある。
テレビの情報でたくさんの人が動くことがある。
でも実際は、編集して出来上がったものだ。
いくらいい素材がた〜くさんあっても、それは素材に過ぎなくて、編集する側の人の考え方でどうにでもなる。あくまでも、編集する人たちの意見だ。
でも、見た人は、断片でも登場した人やものの真実の姿だと思ってしまう。
理屈ではわかっていても、やっぱり信じちゃう怖さを持ってると思う。
だから、素晴しい機会を与えてもらったと思うけど、それを素晴しいものにしたいから、少しでも書についての誤解や偏見を取り除いて、純粋に今私たちが取り組んでいる姿を見て、理解して、正しく伝えてほしいと思うんだ。
だから、今、カメラマン氏には厳しいこともハッキリ言っている。

なりたてほやほやのカメラマン氏にとって、今回は初めて企画が通って特集を作るのだそうだ。番組の構成を考えて、こうしたい、とか、こう撮りたいとか、自分なりのテーマにこだわりを持って情熱的にぶつけてきた。熱意を持って書をとりあげてくれることは、とても嬉しい。私も可能な要素は出来る限り取り入れて稽古の予定を組んだ。でも、限界はある。基本的にカメラマン氏はイメージだけで構想を作ってるからね。ある部分は平行線のまま、「プラスこれをやってほしい」と言い続ける。それまでは可能な限り話し合いに応じようと思って時間を割いたけど、何も知らない人が、想像で作った構想にこだわり過ぎちゃったら、何度聞いても意味がない。最後には私が、とにかく実際を見てほしいと打ち切った。前日の夜10時にもなったら、タイムオーバーだしね。
撮影当日。
子供たちも大人のお弟子さんたちも、カメラが入っても驚くほど自然に稽古を楽しんで、つつがなく第一日目が終わった。マジで不思議なほど自然態。考えてみれば、私も緊張とかしなかったな(笑)。カメラマン氏も、新鮮な驚きを持ってみんなの稽古をながめ、撮影を楽しんでくれたように思う。
その気持ちをまっすぐ伝えてくれたら、kinkoのインタビューなんてなくったって、伝えたいことは伝わると思った。次の稽古も撮影したら、編集して、11月7日に放送されるそうだ。彼の今の気持ちが、上司の方や編集の方にも伝わったらいいな、と思う。
みんなの思いが重なるのが一番だよね。
そして、カメラマン氏にとっても、いい番組になって、次への大事な第一歩になったらいいなあ、と心から思う。