https://www.youtube.com/watch?v=8GvVqRLtTQ8

たまたまyoutubeでみつけた資生堂のCM。
といっても放送中止というので驚きました。

「素敵な大人の女をめざそう」というメッセージは明らかで、元気で前向きなメッセージだと思うんですが、
「25歳は女の子じゃない」
の部分だけを見てかみついた人たちがいたんですね。
それもたくさん。

アホか。
幼稚すぎる。

いつまで子供でいたいんだよ。実際25歳は「女の子」じゃないじゃん!!!
社会人だよ。

このCMで誰が傷つくっていうんだろう。

少し前には、子供が小学校に上がるまでに覚えておきたいことを並べたポスターが
古い男女観にしばられた作り方で子供に古い価値観を植え付けると
訴訟した大学の先生がいたそうですね。

元気にあいさつ。
とか
遅刻しないように。
なんていうフツーのことが並んでいるだけ。

問題は、いい子っぽい内容のところに女の子の絵があって、
遅刻しそうな絵は男の子になっている。
子供を怒っている絵はお父さんで
なぐさめているのはお母さん。
なんてことだそうで。

深読みし過ぎだよ。
むしろよく気づきましたねえ、というか。
世の中に問題提起するための訴訟というけれども、もはや売名行為に見えるくらい。

こうなってくると今に化粧品のCMを女性用男性用にわけて
女性用にはきれいな女の人が出てくる
というだけでも差別だとか騒ぐ人たちが出てきますね。
もういるのかな。

男女平等といったって、男女は性差のある別の生き物だっていうことは変わっていないのに。

よくわかんないなあ。
女の子じゃないと言われて過剰に怒る女たちと
女の子は女の子らしく、が垣間見える「気がする」だけで過剰に怒った男性と。

もちろん、多くの人に見られるものに批判はつきものだろうけれども、
どちらも一部の人に強く批判されただけですぐひっこめてしまった。

作った人たちの良心や努力の部分と、
批判した人たちの短絡的なエネルギーとがとても同じ質量に思えない。

あまりにこわい社会だと思う。

おもてなしおもてなしと空騒ぎが続いているけれども、
ものすごいスピードで異常な感覚が蔓延しているこの国は
いつそのおかしさに気付くのだろう。

病んでいることに気づかないと治せないけど。
いままでにない自国礼賛モードに突入しちゃっている日本人が
自分の異常に気付く日はくるんだろうか。
何か痛い目みないとだめなのかな。
どんな形で痛い思いをするのかわからないけど。

テレビを見る人が減って、この先これまでみたいに右向け右って
大衆がどーっと同じ方向を向くことが減ったら少しはまた違うことになるのかなあ。

ま、とりあえず今は
距離をおけていることが私にとってはいい環境だなと思っています。

2か月ぶりの雨でちょっと憂鬱なことを書いちゃったかな。

書家・美術家 金子祥代 Kinkoちゃん随筆 
http://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中

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