Kinkoちゃん随筆

書に遊ぶKinkoちゃんの気ままな日常 ・・・現代アートから海外情報、最近なぜか少年隊まで⁈なブログ

王道を歩むかっちゃん!応援します

サンスポ記事
少年隊・植草克秀がラスト舞台の東山紀之にエール 自身は元光GENJIの佐藤寛之、山本淳一とのユニット、Three Cloversとしてディナーショーを開催

東京ではもうかっちゃんのディナーショーが始まったんですね〜

うっかり写真を全部見ちゃうとこでしたよ。
あぶないあぶない。

どんな衣装かくらいしかわからないにしても新鮮な気持ちで当日見たいもんね!

はい。
今年も会いに行きますよお〜!!!

去年とおととしは11月23日の名古屋で、ブルガリのシャンプーの香りをまとって参加しました。
(会場の名古屋国際観光ホテルの客室にはブルガリのシャンプーが用意されているのだ!
かっちゃんも気に入ってました♡)
いっそのこと初めて生かっちゃんを見た記念もこめてこの先ずっと同じ日に同じ場所を申し込もうかなと思っていたのですが、今年は日程が変わってたー。
私も帰国が無理な状態でした。。。

今年は何の香りでのぞもうかな(笑)

昨今の偏向報道にはテレビが見られない私ですらうんざりしていたけれど、今回の記事はあたたかないい記事でしたね。
ちょっと前のニッキのコメントも素晴らしかったけど、今回のかっちゃんのコメントにも拍手!

3人の絆も終わらないし、3人の努力は今もどんどん大きな実になっていると思う。この先も。

私は本気でプレゾン20周年記念で「予告した」未来のプレゾンの実現を信じています。
ひとつだけ違うのは、おじいちゃんニッキとヒガシだけじゃなくおじいちゃんかっちゃんもそこにはいるのよ、もちろん。

さあて、私はこれからスペイン最北のAvilesに向かいます。
生まれて初めての合唱コンクール参加。
どうなることやら。

でも、かっちゃんの記事からエネルギーもらったー!
がんばりまーす

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
インスタはこちら☆https://www.instagram.com/sachiyo.kaneko/

ヘンデルのメサイア

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歌ったーーーーーー。

人生でこんなにリラックスして参加できた合唱は初めてです。

所属している合唱団の仲間のすすめで、Auditorio Nacional (国立音楽堂という感じ)が募集している一般参加枠に申し込んだところ、今秋はヴェルディのオペラ曲を集めたTutto Verdiというステージに選ばれました。
これは専属合唱団がしっかり歌うので、一般参加のメンバーにオーディションはなく人数の調整だけで参加できる曲が決まります。

とはいえ、曲は大作。
一番高い音は「シ」。
この音域は20年ぶりの挑戦です。

10月末のステージに向けて7月から猛特訓しました。
イタリア語も、いつもの合唱団のメンバーのイタリア人から発音指導してもらいました。

でもポスターはヘンデルのメサイア。
この記事のタイトルもヘンデルのメサイア。

ヴェルディのステージは前日から40度の高熱に倒れて出演できなかったんです。
せっかく「シ」が出るようになったのに。。。。。

それで初舞台が11月のメサイアになりました。

こちらはもともとは選ばれていなかったのに欠員が出たのか何かで急遽参加が決まりました。
楽譜を買ってからステージまでたったの1か月。
楽譜を受け取った時、あまりの厚みに絶句。
こんなにたくさんの音符を追った1か月はないっていうくらい音符がありました。
知っていたのは誰でも知ってるであろう
ハ〜レルヤ!ハーレルヤ!ハレルヤ!ハレルヤ!ハレーールヤ
だけ。
ハレルヤだけでもこんなに長い曲だったなんて。
本番で初めて全部ちゃんと歌えたっていうくらいギリギリの準備でした。

それでもなんだろう。
周りの皆さんのあたたかい空気と、素晴らしいオーケストラと素晴らしいソリストの歌声と。
晴れやかな会場と3階までいっぱいのお客さん。
何をとってもいいステージでした。

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この写真のどこかにKinkoがいるんですが・・・

こんだけいたらちょっとくらい間違ったってわかりゃしないっていう気安さが気持ちよさの理由?

そう思われたっていい。
そうじゃないとも言えないし。

どっちにしても思いっきり歌えるって最高!

歌うって素晴らしい。

結局行きつくところその一言です。

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ヨーロッパで初個展 本日より

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いよいよこの日が来ました。
ヨーロッパで初めての本格的個展です。
本日20時からオープニングパーティで月末まで。

まだまだ知り合いも少ないし、パーティに何人集まるかわからないけれど、少なくとも日本とメキシコそれぞれのギャラリーからディレクターが出席してくれるという素晴らしい応援もあり心強いです。

書という東洋の伝統芸術を西洋の版画技術で表現するシリーズと、そのものずばりの本物の書を同時に展示する企画。
展示作業中すでに通りがかりの人が何人ものぞいてくれたのがうれしかったです。

ヨーロッパで個展というのはスペインに来る前からの夢。
ちょうど去年の今頃展示の予定が決まってからひたすらこの日を目指してやってきました。
夢中で準備してきましたが、昨日までの緊張がうそのように、まるで他人事のような穏やかさでこの日の朝を迎えています。

知り合いとつながったきりほったらかしだったインスタも約2か月毎日投稿して1000人フォロワーさんが増えました。世界中からその人たちが来られるはずはないけれど、なんだか応援されている気がします。

Kinkoちゃん随筆をご覧のみなさまもどうぞ今回の個展の成功を祈ってやってください。

追記:好評につき11月14日まで期間延長になりました!!!

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ヒガシ引退

なんて残酷なことになってしまったんでしょうね。

一生芸能に生きていくって言っていた人からそれを奪うなんて。

今回の一連の騒動では色々感じるところがあった。
この時期になぜ?っていう違和感から
ファンの人にとっては明らか過ぎる事実と証言の食い違いの数々。
何より、被害者が手を挙げれば一方的に正しいとすることの危うさ。
冤罪を量産する土壌ばかりがととのっていく雰囲気が怖い。

こんなことを言うと
「疑いがあるのに手をつけないのか」
というお叱りを受けるかもしれません。
そんなことは言ってないのだよね。
疑いがあるなら調べればいいと思います。
しかも慎重に徹底的に。
大事なのは双方の主張を照らし合わせて公正に答えを出すことだろうと思う。
今回は最初から「双方」が成り立たないのが利用されたような。

問題提起した今回の被害者と名乗る人たちは、主張が認められたり補償金をもらったり、メディアに出まくるという承認欲求が満たせたり、一定の収穫を得ました。
被害者の支援者と名乗っている人たちも達成感を持っていることでしょう。

でも、何の罪もない人が巻き込まれていることの責任は?

犯人を一人検挙したっていう話じゃないんだよね。

何人の人生が狂ってしまったのだろうか。
今、夢を追いかけている少年たちも含めて。

真面目に努力して築き上げてきたものを
必死に目指してきた目標を
取り上げる権利が誰にあるのか。

才能と努力のかたまりの集団の中でも努力家として一目置かれる存在のヒガシ。
そんな人の羽が一夜でもがれた出来事。

それを思うと、今日は神妙に稽古してしまいました。
好きな仕事ができることの尊さを思って。

でもね、嫌な結末だ。で終わる話じゃないよね、今回の人事。

引退してまで会社を守ろうっていう決断に真実が見える気がします。
行間の読めない人たちには見えない事実がかくれてる。
作品を愛しているファンの人たちは感じているはず。
その感性を信じていいんじゃないかと思います。
素晴らしい作品は健全な肉体と魂が作るのだ。

今は大変だと思うけど、さっさと問題の後始末をして早く「ふつうの男の子にもどりたい!」って会社を辞めちゃってほしい。
最悪定年でもいい。

そしたら今度こそ・・・ふっふっふ。

私はいつか「赤・黄・黒」あると思います!

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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動き始めました〜

9月。
長いバケーションが終わって工房も合唱団も動き出しました。
初日はとにかく全員が全員とハグ&チュッチュのご挨拶から。
同時に「バケーションはどうだった?」との報告大会なので始まるまでが長いったら(笑)

ビーチで真っ黒になった肌を誇らしげに露出している面々に対し、私はともかく働く夏を過ごしました。

なんといっても10月はヨーロッパに来て初めての本格的な個展だもの!

表具して額装して写真撮りして・・・

作品ができあがってからもやることはてんこもり。

その間に、とうとうインスタを本格的に始めました。
今までどう扱っていいのかわからずにすっかり放置したままでしたが、この際「パソコンにある作品を全部見せてしまえー!」と毎日投稿してみました。
1か月で500人のフォロワーが増え、形になってきました。
素敵なアーティストさんたちとたくさん出会うこともできたので、毎日新しい投稿を見せてもらうのが楽しい。
アラビア文字の書家さんたちと結構盛り上がったりとか、
きのうはメキシコの画家さんとチャットになったりとか、
今日は突然西アフリカの人がフォローしてくれたりとか、
想像以上の広がりを見せています。

それでもまだあんまり日本に知られていないのが逆にちょっとおもしろかったりして。

インスタっていうのはいろんな作品が見られておもしろいところかと思っていたら、ある日、アートフェアの募集があって、それがすぐ近所で開催されると知り、気軽に応募してみたところ、ディレクターから直接電話があって、とんとん拍子に出展が決定。
個展に先だって、来週これまたスペインで初めてアートフェアに参加します。
本来アートフェアは画廊が出展するものなので、アーティストは現場を仕切る必要はないものなんですが、最近は画廊に食い込める一部のアーティスト以外にも機会を増やそうという動きが増えています。

日本独自の貸しギャラリー文化は、本来アートのプロの世界では邪道なんだけれど、日本では最初はそこから始めるしかありません。
しかし!
今回のフェアはその経験が生きるのだ。

何でもやっとくもんですねえ。

あと一週間。
準備最終段階です。
Sachiyo Kaneko Post SEP2023 2
















とにかく10月末までは駆け抜けなければ!
年末にはディナーショーが待っている!
おまけに今日、3Cloversも応募しちゃったもんね。
いろいろ楽しみだ〜〜〜〜〜〜〜〜

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マドリッドの夏祭り

残暑お見舞い申し上げます。

連日37度とか38度とかの最高気温の日が続いていますが、朝晩はすでに秋のようなすがすがしいマドリッドです。

夕方、木陰のカフェでくつろいだりすると、日本ではすっかり忘れてしまった「夕涼み」という感覚を思い出します。
とはいえ、近所のカフェはバケーションに出払っていてほとんど閉まっているので、繁華街に出ないと味わえないのですが・・・。

夕涼みの他にも、行水とか、蚊帳とか、情緒ある「日本の夏」を味わった最後の世代かもしれないななんて思うこの頃ですが、もう一つ。日常的に祖父母や両親から直接戦争の話を聞いた最後の世代でもあるな、なんて思い出していたこの頃。
未来の日本への責任を感じつつ、日本から離れていると、8月6日、9日、15日といった大事な日のことも忘れがちになっていて、ちょっと胸が痛みます。

そのくせ今から8月15日に遊んでいた話をするんだから・・・。

第二次世界大戦とは関係のないスペイン。
でも8月15日はマドリッドのお休みです。

聖人を祀る習慣については何度話を聞いてもまだ全然ぴんと来ないのですが、ともかくも8月15日はマドリッドの守護聖人?を祝うお祭り。
旧市街のサン・イシドロ教会周辺にはこんな飾りつけが。
0815 (2)

マントン・デ・マニラが連なっています。
スペインの伝統衣装の写真につきものの、女性の肩掛け。

前からアジアっぽい刺繍だな、と思っていたら、フィリピンがスペイン領だった時にスペイン人に持ち込まれたそう。

素材ももともとはシルクだそうです。

今もフォーマルなちゃんとしたのはシルクで、結婚式に列席する時などに身に着けるそうですが、それ以外では普通の人は滅多に使わなくなってしまっているとか。


この日のメインイベントはマリアさまを乗せた山車の行列なのですが、混んでしまって大変なので、その間に腹ごしらえをして、今回は到着地だけ見せてもらいました。

で。
私たちが何をしたかと言えば、屋台を冷やかしながらブラブラ。
0815 (3)

日本の縁日みたいな感じ。



















こんなに人がいるというのに、帰りのメトロはこんなです。

0815 (1)

パンデミックの時の方が人が乗ってたくらい。








暑いマドリッドからは逃げ出す人が多く、閉まっている店が多いなんて聞くと来るのに二の足を踏む人もいるかもしれませんが、日本人にとっては日本よりずっと過ごしやすいので実は穴場な気がする夏のマドリッド。
人がいないので静かだし、車が少ない分空気もきれいです。


それにしても、ブラブラ歩きが思いのほかしっかりした距離だったみたいで、二日たってもまだ疲れがとれません

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かっちゃん!お誕生日

Cumple anos feliz!  クンプレアーニョースフェーリース
Cumple anos feliz!  クンプレアーニョースフェーリース
Te deseamos todos  テーデセーアーモーストードース
Cumple anos feliz!  クンプレアーニョースフェーリース
おなじみのメロディで♪

「これを日本ではどう歌うんだ?」と何度も聞かれましたが
「ハッピバースデー トゥーユー」
と答えるたび、
「じゃなくて日本語は?
と言われてしまいます。
カタカナ英語は日本語の範疇っていうのはどうしても伝わらない。

去年の私の誕生日の時には、あまりにも「英語じゃなくって日本語!!!」
と言ってくれるので仕方なく「お誕生日おめでとう」
と言ったら、
お誕生日おめでとう
お誕生日おめでとう
お誕生日おめでとう
お誕生日おめでとう!

と、みんなで歌ってくれました。
なんか気恥ずかしかったのはなぜかしら?

ともかく、今日は少年隊かっちゃんこと植草克秀57歳の誕生日です。
おめでとーーーーーーー!

地デジ完全切り替え12周年もおめでとーーー・・・?

というわけで乾杯!

かっちゃんglass_Kinkoちゃん随筆
たくさんの方がおそろいのグラスお持ちですよね?!

でもよく見てください。
芯はないですよ〜。

かっちゃんのディナーショー夜の部の引き出物だったキャンドル。

こういうものには手をつけられず、箱に入れたまま大事に大事にしまいこむ少女だったのですが、今は「使うべし!」のタイプへと成長しました。(成長?変貌?)

でもよかったと思ってる。
何日も火を灯して癒されました💛

そして今はこうして。。。


今後も祝い事の度にこのグラスで乾杯しまーす♪

さっそく明日今年も版画展に入選し、明日が表彰式です。
帰ってきたら家でもう一回乾杯しよっと♪

それが終わったら満を持して、あさってゆっくりバースデーイベントのアーカイブを見せていただく予定。
かっちゃん、今年は太っ腹ですね〜。


注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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「少年タイムカプセル」読んだーーー!

春に入手をあきらめた少年隊ニッキの自伝「少年タイムカプセル」。
ようやく手にすることができ、一気に読みました〜♪

どうしても紙の本を本棚に並べたかったからKindleで出てきてもぐっと我慢。
その間に重版出来!を重ねていたのですね。
私の手元には第三版が届きました。

だいたいは「たまむすび」のおしゃべりで知っていた内容だけれど、それに肉付けがされた感じです。
我々が子供の頃は、子供が「テレビに出たい」なんて言っても「だめだめ、あんな水商売」と親が止める方が普通でした。芸能界は怖いところっていうのが一般の認識。ヒガシも最初は断ろうとしていたそうだけれど、そっちが普通の反応。

だから、ニッキの場合、いくらジャニーさんが「YOU、天才だよ」と言ったからって、よく親御さんがあっさり通わせたなあ、と不思議で仕方がありませんでした。今までは。
だって、何かとニッキは自分が下町の普通の家の子だっていう話をしていたから。
共稼ぎこそ当時はまだめずらしかったけれど、会社員のお父さんと看護婦さんのお母さん。
ごくごく普通の家庭。
でも、おじさんだけでなく実はお父さんまで芸能界に縁があったことなどが紹介されていて、謎が解けました。
でも、自伝と言いながらも、初恋の話すら出てこないし、プライベートが浮き彫りにというよりは、少年隊の舞台裏の話が中心。未読の方は、ここは知っておいた方ががっかりしません。
自伝ではなく、artistの仕事を知る本と思えば大いに意義があります。
Tonight yayayaya とか ワカチコン だけじゃなくて、どれだけニッキが作り手の一員として関わってきたか。

創り、生み出すことへの情熱が伝わってきました。

もともとアイドルはartistなんだよね。

美貌や愛嬌を兼ね備えたartist。
下積みの臭いなんて感じさせなくて見ている人がほっとできるっていう意味では、なまじのartistよりむしろ上手(うわて)です。

いつの間にか、日本では自分で作詞したり作曲する人だけがアーティストって呼ばれて、アイドルは操り人形だ、みたいに下に見られるようになってしまったけれど。

本来は、表現するだけだって立派なartistです。
クラシック音楽の演奏者がみんな新しいシンフォニーを作曲しなきゃいけないなんてないでしょう?
役者なら全員脚本まで書くの?

知れば知るほどニッキは偉大なartist。
歌がうまい、ダンスがうまい、芝居がうまい・・・彼を誉める人はたくさんいます。

ヒガシともよく対比されます。やわらかいニッキとかたいヒガシ。動きのつながりを大事にするニッキと最後のキメを重視するヒガシ。。。
それぞれ別の良さがあるから優劣をつける必要はないし、「少年隊」というグループの魅力や可能性が大きくなるのは違えばこそ。
以前こちら「心のバックナンバー20:ハーモニー」に書いたことにも通じるというか。

それでも敢えて言うならば、私がずっと感じてきたのは、ニッキの方がすごいと感じる時がある理由は、技術によるというよりも、彼の「作品解釈」の深さではないかということでした。

この「少年タイムカプセル」を読むとそれが裏付けられた気がしました。
だからこそ、彼は操り人形などとは程遠いクリエーターであり、表現者といえます。
アイドルが演出家に転身したのではなく、表現する舞台が広がっただけ。

日本では役職や肩書を細分化したがるので、私自身もよく経験するのが、
「書道家さんなのにビデオ?え?パフォーマンス?」とかいうやりとり。
でも、artistという言葉は一言で解決してくれます。
書家からスタートして書を続けている私ですが、他の表現方法を使うこともある。
立体作品を作ろうと、体そのものを見せようと、それは私というartistの表現であることに変わりはありません。私の場合は日本の外に出たことで気づくことができましたが、まだまだ国内では通じにくい概念なのでここでもまた説明してみました。

artistニッキは今後もいろいろな川や海や湖をみつけてすいすい泳いでいくのでしょう。
日本人の既成概念につぎつぎに風穴を開けてくれるに違いありません。
時代が追い付くのに時間がかかるかもしれないけれど。

それはジャニーさんがしてきたこととも重なりますね。
実績が大きすぎる分、比例してアンチが氾濫しているけれど、ジャニーさんの本当の功績は理解されていない気がします。

いくら少年隊が美形ぞろいで歌もダンスも芝居もできますって言ったって、三人を見出して、育てた人がいなかったら世に出なかったわけで。
それは芸能界に限らず、スポーツ選手だってなんだって、必ず優秀な指導者との出会いがある。

それともう一つ。
花開く前の子供の可能性を見出し、引き出す。
この価値は指導者を語る上で必ず賞賛される部分ですが、
指導者も子供に選ばれたのだ
という事実は見逃されているのではないかな。

なんだか今の日本では「判断能力がない子供」っていう言い方がまかり通っているけれど、これは子供をバカにし過ぎだと思う。
子供こそ、本能的にいい大人と悪い大人をしっかり嗅ぎ分けるじゃない。
ましてや特別な可能性を秘めた子供ならなおさら。
可能性の筆頭は健全な心のはずだもの。

ニッキのすごさがわかるほどに、そのニッキが敬愛するジャニーさんの価値が伝わってくる気がします。
いつかニッキ演出でジャニーさんの人生が舞台になったらいいのにね。
ニッキやKinki kidsやいろんな人が語るおとぼけエピソード以上に、興味深いストーリーになると思うなあ。戦中戦後をはさんで、舞台もアメリカと日本。波乱万丈だものね。
たのきん以前の人生の方が見てみたい。
舞台にならなくても、この人の本当の伝記が読んでみたい。実際に交流のあった人やきちんとした取材に基づく本物の伝記。
黒柳徹子あたりが書いてくれたら素敵ね。トットちゃんみたいに。

ニッキの「少年タイムカプセル」の続きとどっちが早く実現するかな〜?

さてさて本日、ここまでニッキとヒガシしか登場していませんが・・・。

もちろん「少年タイムカプセル」にかっちゃんの名前は登場しますのでかっちゃんファンも必読ですよ!
まあ、ニッキの口からはいつものスタンスで登場するんですけども、聞き手(自伝と言いつつ対談形式です)の西寺郷太さんは「歌が歌える植草さん」「植草さんの声はキラキラした魅力がある」というスタンスで話題にしますので、みんなで自慢毛出しながら読みましょう。

ニッキは「君だけに」で一番おいしいソロは実はニッキのMy sweet heart〜♪と告白?していますが、歌いだしの五文字「き・み・だ・け・に」を乗せた5音だけで聴衆を惹きつけてしまうかっちゃんのピュアなシトラスボイスなしに「君だけに」のヒットはなかったよ!!!という意見は変わらぬKinkoでした。

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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Funky Diamond 18 生配信見たー!

こちらでは7月1日のお昼12:55からの二人のおしゃべりと14:00 からのミュージックビデオのお披露目。スペインではランチは14:00からが普通なんですが、それでは落ち着かないので、1時間以上繰り上げて済ませ、時間にはPCを前にきっちりひざをそろえて開始を待ちました。
夫もきのうからそわそわ。

いずれも告知時刻から5分遅れでの配信でしたが、きっちり5分遅れでスタート。
最初の1秒を見逃す人がいないようにっていう配慮なんだわねきっと。

日本の20:00からの第一弾は、今月から始まるツアーの情報や明日からTikTokを始めることなど、ニッキのおふざけを交えながら30分強のおしゃべり。

見終わった夫が一言「随分まじめだったな・・・」

完全同意。かなりまじめでした。
ニッキは昭和なボケをいっぱい放り込んできたけど、それでもかなりまじめでした。

最初だからね。
せっかくこの二人なんだから今後はいっぱい笑わせてくれるはずです。
今日すでに期待値が高過ぎました・・・。

そうそう。
今日のニッキの昭和ネタの中で
「バタやんになるぞ!バタやんになるぞ!」
のラスベガスの話がわかった人って何人いたでしょうね???(笑)

バタやんというのはギター片手に歌う田端義男という昭和のスター。
バブルの頃、ラスベガスのスロットで大当たりしたのも話題になりました。
だからニッキの手つきはスロットマシンのバーを引くアクション。
せっかく有名ホテルに泊まったのに40分しか部屋にいないでスロットでの一攫千金を狙っていたっていうことね。

こんな解説をしても、今度は「バブルって何?」とか、わかる人がどんどん減っていくんでしょうねえ。
でもニッキ!
私たちはいつまでもあなたの思い出話の理解者よ!
むしろうれしい(^^)
若い視聴者に忖度などせず、思い出したことどんどん聞かせてください!!!

それから、かっちゃんの話もいつでもどこでもしてよねえ。

「今回のチケット買えなかった人にはかっちゃんのディナーショーを」とか、どうせあり得なくてもつながってるのうれしいじゃん。
いっそ全部連動したらいいなと思うけど。

5月22日にスカイツリーオープンで
7月24日に地上デジタル放送に完全移行

っていう11年前の偶然に、二人の縁(えにし)を深く感じているご様子も、前にも聞いたことあるけど、ここでまた語られているのがうるわしいです。
(念のための解説:5月22日がニッキの誕生日で7月24日がかっちゃんの誕生日)

さて、お稽古着のアディダスと夕涼みみたいなラフな二人とは一転して・・・・・・

MVではキラキラ〜。
Funky Diamond 18 「恋のテレパシー 〜Just Lovin' You〜 」(Official Music Video)

親しみやすい昭和な「歌謡曲」

カラオケでファンが集まったらすぐに合唱できそうなキーとテンポなのも歌謡曲のいいところ。
いつもいつもニッキが語っていた、最近みかけない「歌」が再現されています。

かといってダサくないのがさすが。

映像の方も、キラキラにバブルの華やかさが再現されていながらにして古くない。
少年隊の高級感も漂いながら、女性ダンサーと大人の世界が展開します。
二人ともニ枚目の顔を貫いている。
これこれ〜!

もちろん一番の注目はニッキのダンスですよ。

アクロバットはありませんが、技のオンパレード。

現役ダンサーニッキの魅力が詰まっています。

動きがあざやかで、遠めのショットだととーーーーーっても若い!


せっかくなので時間守ってライブで視聴しましたが、今後も引き続きUncle Cinnamon Televisionで見られるようす。
たくさんの人に二人の大人歌謡の世界が伝わるといいですね。

ニッキニッキって書いてるけどパパイヤもがんばれ〜。
またつぶやくと、パパイヤ鈴木とおやじダンサーズのコンサートには行ったことがある私です。。。

ひとしきりFunky Diamond 18のMVを堪能した後は、8818Funky Diamondによる過去の「恋のテレパシー」と見比べるのも一興。
ダンス界のレジェンドたちを眺めても結局ニッキ様の「華」を求めて18に戻ってきちゃうんだけど。

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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「そうらん節」とひろみGO!「Gold finger99」と羽生くん(動画追加)

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歌ったーーー!


達成感。
昨年から参加している合唱団の第25回定期演奏会が無事終わりました。
去年は前座をお願いしていた合唱団の団員のほとんどがコロナに感染して出場辞退。
1年前ってまだそんな状態だったんですよねえ。

今年はすべて晴れ晴れと終わりました。
前座さんの合唱も素晴らしかったし
満席どころか立ち見のお客さんもたくさん。

初めての去年より一層思い出深い日となりました。

私にとってはうれしいことがいっぱいで。
まずは、ずっと前から好きだった作曲家James MacMillanの曲が歌えたこと!
日本でも知る人ぞ知る作曲家だからラジオからも流れてきたし、それで知ることになったのだけれど、そうは言ってもレパートリーに入れる合唱団なんてあるかしら?
楽譜を渡された瞬間に
「ヨーロッパに来てよかったー!」
って感動してしまいました。
しかも、憧れの作曲家の宗教曲を本物の教会で歌えるなんて。。。
夢。夢。夢!

それから今年、私たちの団は創立35年にして初めて日本語の歌に挑戦しました。
それが清水修編曲の「ソウラン節」

指揮者が以前国際合唱コンクールで聞いて以来忘れられなかったのだそうです。
それが、私という日本人が入団したことによって楽譜の入手、翻訳、発音指導etc.がかない、レパートリーに入れることができました。
彼にとっても今年は夢が一つ叶ったのです。
私にとっても夢の実現。
日本の文化を世界に、未来に!が私のライフワークですから。

団員も、未知なる日本語におびえつつ、複雑な音階にとまどいながら、少しずつ「ソウラン節」ワールドに惹きこまれて行きました。休む時にはしっかり休むスペイン人が、休憩時間でも寄ると触ると「ソウラン節」を歌っている。
本番も、今回歌った8曲の中で「ソウラン節」が一番熱を帯びていたのではないでしょうか。
お客さんもすごく盛り上がりました。
早くYoutubeにアップして日本のみなさんに聞いてほしいです!!!
追記:アップしました→ Coro Magerit 「ソウラン節」

打ち上げ会場でも「ソウラン節」の大合唱。
ここでは手もみしながらの日本式手拍子も実践。

その後、ディスコ会場と化した打ち上げの最終曲はなんと郷ひろみとなりました。
「何か日本の曲リクエストして!」
と言われたけど、とにかく日本の曲なんて「ソウラン節」以外触れたことのない人たち。
すんなり入れるのはカバー曲かな?と思って「Gold finger 99」を入れてみました。
リッキー・マーチンの「 Livin' la Vida Loca」を聞いたことがないスペイン人なんていないから。

郷ひろみの声が聞こえた瞬間、みんな日本語でびっくり!
すぐにア・チ・チ・ア・チの振り付けを覚えてくれてみんなで盛り上がりました。

その2曲後に少年隊の「仮面舞踏会」を予約してあったんだけど・・・・・・。
閉店時間になっちゃった。
残念!

でも、James MacMillanを歌うとか、本物の教会で歌うとか、日本の合唱曲をスペイン人と歌うとか、人生であるわけないと思っていたことが次々叶ったんだ。いつかスペインで少年隊を歌い踊る日だって来るわ、きっと!
初めてでもみんなが乗れる曲はどれか真剣に考えようと思います。

そうそう。
今年の演奏会の成功には、羽生結弦くんにも助けられました。
というのも、今シーズン、楽譜を入れていたのが羽生くんのクリアファイル。
去年、ガーナチョコレートを買ったらおまけでくれたもの。
そのどアップの羽生くんがスペイン女子のハートをつかんじゃって。。。

誰これ?きれーーーーい♡

って見る人見る人目が♡になっちゃったの。

「見てこれ。きれいな男の子!」
って他の人を呼んできちゃう人まで。

ソプラノでは
練習開始時に私がファイルを出すと
「Hola〜♪ Chico bonito〜♡」
(きれいな男の子♡こんにちは♪)
とあいさつをして投げキッスというのが一部のルーティーンになったりして。
いずこもイケメンは女子のやる気を引き出します。
みんなが「ソウラン節」暗譜までがんばれたのは羽生くんのおかげ、きっと。

あー、イケメンってなんて素晴らしいんでしょう!

こんなことを思いながら、ディスコでは見せられなかった本物のア・チ・チ・ア・チの振り付けをみんなにシェアするべく「Gold finger 99」の動画を探していたら、関連動画3つめでニッキが。
「まいったね今夜」のオールバック。
AIにとっちゃニッキとひろみGOは同じ顔なのね。

で、結局そこからエンドレスで少年隊動画をみまくることになり、結局は演奏会&ディスコの疲れを少年隊に癒されたのでした。

追記:後日、シェアした「Gold finger 99」の話題になった際、「(郷ひろみ)ハンサムだったでしょ?」と言ったら「スーパーハンサム!!!」という力強い大合唱が返ってきました。

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
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Funky Diamond 18 !!!

今日は弘法大師の誕生日なんですが・・・・・・

こっちが気になっちゃって。
funky diamond 18
Funky Diamond18

文化人ニッキもおしゃべりニッキも好きだけどお〜
ちゃんと二枚目なショーマン姿のニッキが一番だ。

ここ1,2年、動くニッキをチラッチラッと見る機会はありました。動画だけど。

たとえばこちら「パパイヤ鈴木のHippie Happy Dance!」もよかったです。
パパイヤ鈴木の志ある企画に感動したし、なんたってニッキが楽しそうに踊ってる!
でもあくまでもゲスト。少年隊ニッキの挑む姿が好きだった私としてはちょっと物足りない。

それが、Funky Diamond18のステージでは「すごいニシキ」=パパイヤが見たいレベルのニッキが見られるんだ。限界突破の予感・・・・・・。
うわああああ。見た過ぎるううううう。

そーだよお。
大人になったら軽いステップで洒脱に・・・なんてのはまだ早いよ。
全力ぶつけた姿が見てみたい

最近思うんです。
懐メロ番組とかで、声が全然でなくなっちゃっている歌手っているじゃない?
年をとれば仕方ない部分もあるかもしれないけど、50代ってまだそんなに声が衰えるもんじゃないよ。
確かに鍛えていなければ衰える。
これは間違いない。
私自身が体験した。
10年間、発声練習どころか会話すらもしない生活をしていたら想像以上の退化。
去年、合唱団のオーディションのために久々に声を出したら愕然としました。
声が出なかったーー。
ソプラノなのに五線の中のミですら高くて苦しいのだもの。
10年前はその1オクターブ上のミまで出ていたというのに。
でもだ。
めげずに1年練習していたらシまで回復。
ミに届くにはあと半年くらいかかりそうだけど、発声自体は人生最高の状態に進化しました。
人生で一番楽しく声が出せているの!

ついでに言うと、この二人と同い年のわが夫。語学習得の限界は56歳という説にビビりつつも出遅れて、やっと今年からスペイン語学校に通い始めたのですが、英語でいうところの高校入試レベルを終え、来週から大学入試レベルを目指すクラスがスタートするそうです。

何が言いたいのかというと、50代っていうのはまだまだ維持じゃなくて成長できる時期だっていうこと。
つまり
かっちゃんにせよ、ニッキにせよ、往年を思わせる姿を見せ続けてくれるのではなくて、今後一層進化すること間違いないということなんです!!!

その昔、パパイヤ鈴木とおやじダンサーズのコンサートで感じました。
この人(パパイヤ)、本当は直球の歌とダンスで勝負したいんだろうなって。
今からそれができるんだね。
すごいタッグだあ。

いつ見られるだろう。
また一つ人生の楽しみな予定が増えました。

どんなだったかニュースを見るだけでも刺激がもらえるんだろうな。
私もますます頑張って生きていくぞお!

まずはあさっての定期演奏会で出し切ろうっと!
今日はこのニュースだけでも気持ちが断然あがっちゃったもんね。
今から練習するぞお。ニッキ!パパイヤ!ありがとう!!!

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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かっちゃんブログ更新!2023

光GENJIの二人と「3人の」かっちゃんのライブツアーが終わった報告でした。
今年はまだ生のかっちゃんを拝めていませんが写真のかっちゃんは男っぷりが増してます!!!
やればやるほどスター感が増してきてますね。
スポットライトの力ってのはすごいなあ
(いやいやライト当ててるから物理的に光ってるって言いたいんじゃなくて・・・・・・あああああ。こんな説明しなきゃって思うのはネットに毒されているのね、私。
Kinkoちゃん随筆は今後も行間の読める方たちと交流してまいりたいと思います。まずは私がしっかりしなくっちゃ!)

ここからはわかる人にだけわかればいいつぶやき・・・

世の中には雑音がいっぱいあって
聞きたくなくても耳に入ってきちゃって
気にしないようにしようとするとかえって意識するはめになったり・・・
セッションでもしている気になって雑音に便乗する人が増えると相当な騒音。。。

でも
そんなのにいちいち言い訳したり
勝手に自粛したりなんてしないで
ただひたすら光を与えてくれる存在たち

すごいなって思う
いつもと変わらないってすごいよ

そのいつもがポジティブパワーにあふれているのだからなおさら

人間力が違う
だからみんなの光になれるんだよね

ドラマでも何でも役をつかむためなら手段を選ばずみたいなドロドロなエピソードよく出てくるけどさー、そんなんで1回チャンスが手に入ったところで生かせる人が何人いるわけ?ドラマの中ですら必ず最後は負けちゃうじゃん。
チャンスをものにして継続していくっていうのは別次元の話なわけだよ。
その力がある人にはむしろチャンスの方から迎えに来てくれたりする

世の中には汚いものもいっぱいある。どんなに掃除してもゼロにはならない。
でも強い光が燦燦と降り注げば世界は美しく見える。

昔のCMじゃないけど叫んじゃおう。
もっと光を!


注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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【独学でスペイン語! 】多読42 チリ文学5冊 マヌエル・ロハスからニューフェイス

合唱団で一緒のニコルが数年ぶりにチリに帰省するというのでミッションを。
「スペインで買えそうにないチリの小説を買ってきて♪」
本人は読書しないので「友達に相談する」と言って本当に4冊買ってきてくれました♡

Manuel-Rojas-Punta-de-rieles Kinkoちゃん随筆スペイン語多読’Punta de rieles' Manuel Rojas(1960年)

本にある紹介によると、マヌエル・ロハス(1896年〜1973年)はチリ文学の古典。それまでのチリになかった文学テクニックを取り入れた。
国内外で知られている代表作は'Hijo de ladron'(1951年)。邦訳「泥棒の息子」(1989年)

でもこちらの'Punta de rieles'は日本はおろかスペインのアマゾンでもみつかりません。ニコルでかした!ありがとう♡

梅毒の注射の話に始まって、妻殺し、売春宿、コカイン・・・・・・
と、少年少女のクラスレッスンには向かない話題が続くものの、読みながら中学高校の国語の時間を思い出しました。。。
実際にチリでは教科書の人という扱いのよう。

殺人を犯してしまったダメな人間としての労働者階級に
あんたなら信用できるからと今後の身の振り方を相談されたエリート階層。

一見上下、善悪がはっきりしているかに見える二人の人生をたどると・・・。

内容は濃かったですが、文章は簡潔だし4万語強の短編です。
辞書に出ていない南米特有の単語が今まで読んだ南米作品の中で一番多いですが何とかなります。
チリの雰囲気を感じるにはむしろいいのではないでしょうか。

でもチリがどうこうというより人として考えさせられるいい小説だと思います。
上向きの線と下向きの線が交わった今。それがpunta de rieles。でも上った線がまた下を向くかもしれないし、下向きの線もまた上に向く日が来るのかもしれない。

巻末の誕生秘話にもびっくり。
1927年のある日。たまたま「今妻を殺してきた」という男の相談を目撃した人の話を聞きメモを取ります。作品が動き出す衝撃のシーンが実話だったなんて!
それから何年もたってから出会った男。それがもう一人のモデル。
社会的地位も性格も人生の意味も教育も興味も何もかも違う二人。両極端なのにそれぞれ罪を感じ苦しんでいる。
このモチーフを自分の中で消化する人生経験を得、且つそれを形にする表現テクニックがひらめいて世に出せたのがきっかけのシーンから30年後ということです。

ちなみに松本清張の「砂の器」が1961年刊。そんな時代に生まれた作品。

coronacion Kinkoちゃん随筆独学でスペイン語多読'Coronacion' Jose Donoso(1957年)

タイトルのCoronacionというのは戴冠式ですが、舞台は王室ではなく上流階級のお屋敷。
屋敷の主は余命いくばくもない老婆。
そこに身の周りの世話をするために田舎から連れて来られた17歳の娘。
彼女はすぐに同世代のちょいワルくんと恋に落ちます。
いつ何が起きてもおかしくない老婆を置いて夜な夜な外に出てしまう。

これだけでもちょっとドキっとしますが、もちろんそれだけではありません。

老いによって別人になってしまった祖母。
あくせくする必要のない環境に生まれ、穏やかに生きてきた孫が50代にして初めて知る大きな感情の波。
貧しさや無知から道を踏み外してしまった若者たち。
さまざまな要素が絡んでぐいぐい読まされてしまいます。

この'Coronacion'はドノソ初の長編小説で、スペイン語圏で大ヒットし2000年には映画化もされたそう。
読みながらいかにも映画を見ているみたいな感覚だったので納得です。
なのになぜか日本語訳が出版されていません。
南米作家の中でもドノソは邦訳されている作品が群を抜いて多いのに。
まともな小説過ぎるからでしょうか?
南米作品はわけわかんないとんでも作品じゃないと日本では出版されないの?

これもチリ人直々のおすすめのおかげで読めました。
しかも原書をネット検索してもこの装丁は全く出てきません。
Kinkoちゃん随筆が初公開♪

Epifania Hernan Kinkoちゃん随筆スペイン語多読'Epifania en el desierto' Hernan Rivera Letelier(2020年)

こちらのHernan Rivera Letelierは現在チリで最も成功している作家の一人だそう。
学のない労働者が独学で初挑戦した小説で賞を取ったことで注目を集めた。
そのデビュー作'La reina Isabel cantaba rancheras'の誕生前後を振り返っているのがこちらの作品です。

過酷な労働の合間に詩を書き始め、小説を知り、自力で研究して自ら執筆するまでになったことは大変なことだったと思うのですが、心情や詳しい裏話というよりは、出来事がサラッと並べられているだけなので、トントン拍子に賞を獲ってデビューしてしまった印象の方が強く、これをきっかけにそのデビュー作を読んでみようという興味があまり湧きませんでした。Hernanのファンにとってはおさらいに過ぎないのではないかという情報量。なぜ30年たった今、この120ページ足らずのエッセイが出されたのか不思議な感じでした。
とはいえ、チリのドキュメンタリーでもあり、教材としてはちょうどよかったです。

bluebells Kinkoちゃん随筆スペイン語多読'Bluebells' Francisca Solar(2023年)

出版されたばかりの作品。作者は1983年生まれ。

舞台は1834年のチリ。Bluebells というお屋敷での物語です。
イギリスで春の訪れを知らせる花の名前を冠しているのは、主がイギリス人だから。加えて、チリでは春にあたる10月の出来事が描かれています。
ブルーベルズの花言葉は「謙遜と変わらぬ心」

でも、チリとイギリスって?????

答はダーウイン。「種の起源」のダーウィン。
ダーウインはピンポイントでガラパゴスに行って進化論がひらめいたわけじゃないのよね。大学卒業したての時、軍艦ビーグル号に乗せてもらって南半球を一周。1931年にイギリスを出たビーグル号は、1934年6月にマゼラン海峡を越え、7月にチリのバルパライソ港に寄港しました。

ヒロインはそのビーグル号唯一の女性調査員Laura。時代が時代のため女性が乗船するなんて想定外。反対勢力がいても乗れたのは、ダーウインの計らいと、乗船料を自腹で払うという条件で叶ったという設定。予算が底を突いたため、出港までBluebellsの臨時家庭教師をして残りの旅費を稼ぐことに。
そこへロンドンからBluebellsの新オーナーとなるべく現れるJohn。
全く違う生き方をしてきた二人が恋に落ちるに決まってる!

でも、なかなかロマンスが始まらない。
なかなかなかなか始まらない。

描かれている景色は昭和の少女たちをときめかせた少女マンガの景色そのものなのに。
シスレーの絵のようなロングドレスのLadyたち。美しい双子の少女たち。その周りを大型犬が走り回る。。。

男女のやり取りに抑制が効いているのが今ならむしろ新鮮と捉えましょう。しかも南米文学なんだから。

南米文学に対する勝手なイメージ=暴力、過激な性描写、犯罪といったものが一切ない本が存在する!!!
それをこうして紹介できたことには意義を感じます。

後半で、ゲーテやデフォーなど様々な古典文学が紹介されている中に、日本では知られていないスペイン語圏の名作が同列で話題になっていて、また新たな扉が開いたのも収穫でした。

la oscura ramon diaz Kinkoちゃん随筆スペイン語多読’La oscura momoria de las armas’ Ramon Diaz Eterovic(2017年)
これは自分でみつけてスペインで購入。チリの推理小説。
1987年から続く探偵Herediaシリーズ。チリではテレビのシリーズにもなっており、2022年には第20巻が出ています。
スペインで入手できる紙の本は数冊しかないので、1巻から順にではなく、シリーズ最高傑作と紹介されていたこの’La oscura momoria de las armas’ を読んでみることにしました。

印象は、テンポよくうまくまとまった正統派の推理小説。
スペイン語圏にもあるじゃないの!!!

正統派推理小説とは言ってもトリックの巧妙さにうならせるタイプではありません。
このシリーズで取り上げるのは常に社会問題だそうです。
たとえば今作は独裁政権下での拷問センターの生き残りが殺害された事件の依頼が舞い込みます。背後にはさらに大スケールの悪事が。
Heredia探偵は独身の50代。本人の容姿は不明ですが彼女は美人。
競馬やお酒が好きな一方、相当な読書家です。
読書経験からの人間味やウィットに飛んだ会話が魅力。
飼い猫とも当たり前みたいにおしゃべりしているのだけれど・・・・・・捜査は記者や新聞スタンドからの情報提供をたよりに足で行います。
Kindleでならシリーズすべて読めるので、日本のスペイン語学習者にも朗報ですよ♪

注)辞書を引いて「精読でなるべくたくさん読む」多読に挑戦中です。スペイン語は独学なのでKinko流多読。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師
(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)

【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語

☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪

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かっちゃんの「あずさ2号」〜〜〜おあずけ

早いものでゴールデンウィーク。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。

こちらも5月1日は休日で周りのみんなは連休の話題でもちきりでした。
明日からビーチ♪
とか
色々な観光地の名前が飛び交っていました。

すでに旅行に出てしまった人たちも多く、金曜日の合唱団の練習はいつもの半分くらいしか出席していない挙句、早く切り上げて解散。

そんなスペイン人たちとは反対に、私はただひたすら家でのんびりする予定です。
もう疲れがたまって体中バキバキなんだもの。

そこに日本からGood news〜♪♬♫

無事ニッキのCDを受け取ったって

今年は5月のかっちゃんライブを見に行けないし、ファンクラブからライブ配信の案内やグッズのお知らせが来ても淋しく感じるだけだったんだけれど・・・・・・・。

あれ?
少し体まで軽くなった???

実はかっちゃんのソロになってからの初CDは買えなかった私。
配達の時期に家で受け取れる状態になかったからあきらめたんです。
ポスト投函してくれないって言われちゃったし。
それでもライブ会場に行けばグッズと一緒に売ってるのかなと期待したのだけどなかったしねえ。
限定って言ったら限定なんやねえ。変な感心をしてしまいましたよ。
というわけで、生で聴いたお披露目以外フルで鑑賞する機会を逃しています。

でも今回発見。
ちゃんと受取人の指定ができたのですねえ。
試しにやってみたらできちゃって。
なぜもっと早く気付かなかったんだろ。

受け取り人によると「ニッキじゃなくてかっちゃんに見える」というのですが、どんなジャケットなの??????????
毎度「見分けがつかない」だの「興味がない」だの言っている受け取り人なので本当に見分けがついていないわけ?それともファンクラブ仕様でかっちゃんがジャケットに?

帰国時に手渡しで受け取る予定なので妄想だけ膨らませておきます。

「あずさ2号」楽しみだなあ。
間違いなく二人ともノリノリで歌ってるんだろうなあ。

私、そして私たちにとっての「あずさ2号」は多くの少年隊ファンさんたちが少年隊に出会った年ごろくらいに聞いた曲だからね〜。
細胞レベルで体に刻まれちゃっている。
この感覚を持ちながら聞くファンは多分すごく少ないんだろうな。

あ、その意味では「昭和40年男」を読んでいる最中もそんな感じね。
もちろん二人のページは楽しく読んだけど、めくるページめくるページとにかくタイムスリップ感覚。
少年隊をきっかけに何倍もの楽しみをもらいました。
荒木大輔の記事まであったし。
なずがじがっだあ〜。
全身の細胞が切り抜きしていた頃の気分そのものでした。

こうして過去に思いを馳せ始めるときりがないので今日はこの辺にしよう。

あー、でも本家の「あずさ2号」は1回聞いてから寝ようかな(笑)

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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そう。世界=アメリカじゃないよね風磨くん。

菊池風磨くんがキンプリファンににらまれているっていうネット記事。

どっちも好きなので問題はそこじゃなくって。。。
いちゃもんのきっかけになった発言について。

じゃにのチャンネル#224で風磨くんが語った
「世界、世界と言うけど、おまえらの言う世界って結局アメリカじゃねえかって思うんですよ。どのアーティストも、どのバンドも」

このセリフには大きくうなづいてしまいました。

偉い!

もう「奥様は魔女」の時代じゃないんだもの。
いろんなものがどんどんグローバル化しているのにいつまで世界=欧米=アメリカっていう感覚なんだろうね。
今スペインにいるとなおさら思う。
欧米ってひとくくりにするなー!
ヨーロッパとアメリカは別物だよ。

しかもスペイン語圏からするとアメリカというのは南北アメリカ全体のことであってU.S.Aをアメリカと呼ぶのはけしからんのです。

日本のマスコミが伝える世界のニュースっていうのも英語の記事から紹介されることが多いから英語圏のフィルターを通った世界がほとんどなのだよね。

そんなことにすら気づいていない日本人がどれだけいるんだろう。

とっちらかっちゃったけど、とにかく世界っていうのはもっとずっと広いのさ。

その中でアジアに注目している風磨くん。
いいじゃん!
彼が生まれた頃には少年隊がとっくにアジアで大成功しているし、世間が知らないだけでけっこう活躍している人たちは今までもいたわけだけど、それよりさらにもっと密接にアジア圏を活躍の場にする人たちが増えたらいいなと思う。
SNSの世界にとどまらずがんばってほしいです。

そして、足元を固めるだけじゃなくてヨーロッパにも進出してくれる人がもっと増えるといいなあ。
アフリカだって南米だってあるぞお。
芸能人に限らず、多くの若者が本当の意味で世界に目を開いてくれるといいと思います。

さて。
少年隊3人のおしゃべりをひたすら見たくなる日もあるけれど、何より私にとっては作品鑑賞が一番の醍醐味。
にもかかわらず、菊池風磨くんに関しては本業そっちのけでジャにのちゃんねるやらセクゾのおしゃべりやらで興味を持ったわけなので邪道な状態です。本当に最初に興味を持ったのは「アルジャーノンに花束を」なのでかろうじて許してほしいとこだけど。(誰に?)

邪道と言えば、こないだの超短期帰国の際、テレビで初めてうわさのどっきり番組、風磨くん恒例(?)の裸企画を見てしまいました。
第一印象は正直不快感。
突然閉じ込められて水攻めにあって「本気で怖いだろうなあ」って。
ただ・・・・・
ほぼ全裸の後姿は彫刻のように美しかった・・・・・。

基本しっかり鍛えているんだよね。プロだよね。
だからそのパフォーマンス見なくちゃね。
ヨーロッパでパフォーマンスする日があれば必ず馳せ参じます。

アメリカを目指すのが悪いということではないですよ。
トラヴィスジャパンのゴッドタレントでのパフォーマンスには感動しました!

でも、アメリカで一次通過しただけにとどまらず、あっちこっちに挑戦してほしいなと思う。
以前同じ人が各地のゴッドタレントに出演した動画を見ました。
恥ずかしながらとんでもな色物芸人なんだけど。
「あんなの見てんのか」っておっしゃらないでポイントそこじゃないから。
国によってお客さんや審査員のリアクションが違い過ぎて驚いたんです。
あの違いを見たら誰ももう欧米をひとくくりになんてできなくなると思います。
でもそれってある意味チャンス!
あ、風磨くんに裸でフランスに挑戦しろってそそのかしてるんじゃないですよ。
あ、それともみんなでそそのかす?

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【独学でスペイン語!】多読41 国民的人気者'Manolito gafotas'

Kinkoちゃん随筆スペイン語独学 多読manolito-gafotas'Manolito gafotas' (8歳〜12歳)

児童書を100冊読んだ頃、本屋さんに「ドラマや映画になってるのを見てから原作を読んだらいいんじゃない?」と勧められた時に名前が挙がったのがこれでした。
その時は、そろそろ大人の本を読みたい気分になっていたタイミングだったので完全スルー。
すっかり忘れていたのですが、最近別の本屋さんでたまたま発見。
表紙を見た瞬間に
「あ、あの時言ってたの多分これだ!」と思い出しました。
見たこともなかったのに不思議。

Manolito gafotasはメガネがトレードマークの男の子。
1994年に発表されたスペイン版プチ・ニコラのような作品。
1999年には映画化もされ、シリーズは2012年刊の8巻まであります。
日本では小学館から3巻まで翻訳が出ているもよう。
作者のエルビラ・リンドは1962年生まれ。子供の頃に「プチ・二コラ」を読んで育ったのではないでしょうか。
短編集というスタイルもプチ・二コラと同じ。
マノリトくんのおじいちゃんの名前がNicolasっていうのはプチ・二コラへのオマージュ?

もちろん違いはたくさんあります。

二コラはどちらかというと裕福な家の子の日常で、ドタバタエピソードの合間にフランスのおしゃれな生活を垣間見るのも楽しみのひとつ。庭付きのゴージャスな一軒家に住んでいます。

一方マノリトくんはマドリッド市南部のカラバンチェルの子。
マンションがこれでもかというほど立ち並ぶ庶民的住宅エリアです。
第2話の本文に
うちの近所には何でもある。
刑務所もバスも子供も囚人もママさんたちも麻薬常習者もパン屋さんも。

と紹介されています。
カラバンチェル刑務所は1944年から1998年まで使用されていて2008年に取り壊されたそうですが、今でも、風紀があまりよくないと思われているエリア。「危ないからあの辺は行っちゃだめだよ」と注意してもらったこともあります。

ではありますが、外国人にとっては居住許可証や再入国許可証を発行する役所があるので行かざるを得ないエリアでもあります。実はその役所の建物が建っている所こそが刑務所の跡地なのだそうです。道理で妙に閑散としたとこにポツンと建っているわけだ。
初めて行った時、建物の外観を見て「刑務所みたいだな」と思ったのを思い出しました。

メトロで向かう時すでに、目的の駅が近づくにつれて車両の中が国籍不明な感じになっていくので最初の頃は確かにちょっと怖く感じました。
国籍不明な感じになるのはビザを取りに行く外国人が乗り込むからっていうのと、この辺りに外国人がたくさん住んでいるからっていうのと両方みたいです。
降りたら「ここはメキシコか?」と錯覚するような家ばかり並んでいた駅もありました。
バーなどが多くある駅からは夜遅いほど若者がたくさん乗り込んでくるという新宿とか渋谷みたいな現象も見られます。

carabanchel alta_Kinkoちゃん随筆最近では合唱の練習の関係で毎週通っている馴染みのエリアになってしまいました。
オーディションのため初めて行った日はおっかなびっくりでしたが、今は疑心暗鬼ではなくなり、普通に通っています。
早くから拓けていた地区だそうで私たちの練習場も歴史もいわれもある古い学校。
練習後に語らうバーの前にある教会もとても古くて雰囲気があります。

そんなエリアが舞台の'Manolito gafotas'。読み始めると同時に親近感が湧いてしまいました。

二コラはたまに、子供がぶった泣いたギャーーー!!!っていうだけの話がひたすら続いたり、失敗談も幼さ故。ひたすら純粋です。
マノリトくんも子供ならではの失敗をたくさんしますが、8歳になっていることもあり、一歩引いて物事を観察しているところがあります。斜に構えているっていうか。

そこがおもしろいところでもあり難しい。子供の本だからと早い段階でうかつに手を出したら大変だったと思います。
教科書的でない構文も出てきちゃう。
子供が勘違いしたまま使っているスペルや単語、子供のノリを表すスラングといった辞書に載っていない(あるはずもない)表現がたくさん出て来ます。はからずも一般的な多読のルール「知らない単語があっても辞書引かない」と同じ体験をするはめに。
でも、生活の中の細々とした習慣や単語に触れることができます。ちょっと下世話過ぎるところもありますが、コミュニティに溶け込む上では助かることがあるかも。

一般向け本格小説より字が大きめなのは目にも心にも優しいので、一気読みではなく、一般書の息抜きに並行して読んで行こうかな。

そうしている間に本屋さんでこれが平積みに。
bubble3 Kinkoちゃん随筆独学でスペイン語多読La senolita Bubbleの3巻が出ていました。

相変わらずきれいなカラーの挿絵が豪華。
ストーリーはManolito gafotasの半分もないのに13.95ユーロはかなりの割高だけど、もはやイラストも含めて趣味だからOK。Manolito gafotasは8.95ユーロです。

第3巻の舞台はイギリス。
今年2月に出版されたばかりですが、書き終わったのがちょうどエリザベス女王崩御の日だったそうなので女王健在のストーリー。
バッキンガム宮殿に招待されたSenorita Bubbleはエリザベス女王に相談をもちかけられます。

物語中盤にパンケーキレースのシーンがあり、まさかと思いつつ調べてみたら、実際に15世紀から続いている伝統行事だとか。他にもイギリスについてのいろいろが楽しい。

S.J.Bennettのエリザベス女王の事件簿シリーズより王室トリビアにわくわくするのはなぜでしょう?

偶然だと思いますが、エリザベス女王の事件簿でも、このSenorita Bubbleでも、衛兵の帽子が熊の毛皮で作られている話に触れています。調べてみたら一つの帽子を作るのに熊一頭必要とのこと。動物愛護の観点からも予算の観点からも新しくする話が出ているそうですが200年も続いたあの帽子がなくなるのはさびしいですね。フェイクファーでデザインはそのままじゃだめなんだろうか?ちなみにSeorita Bubbleがかぶっているのはフェイクだそうです。

だからといって動物愛護とかの主義主張を押し付けるのではなく、持ち前の優しさで見事に問題を解決するSenorita Bubble。

そして少しずつベールが剥がされていく彼女の過去。新たな敵も姿を表し・・・
当然最終行の一言はContinuara.......       
どうなっちゃうの〜?

注)「多読なのに辞書?」って思われるかもしれませんが「精読でなるべくたくさん読む」っていうのに挑戦中です。スペイン語は独学なのでKinko流多読です。くわしくは↓
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(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)

【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語

☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪

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【独学でスペイン語! 】多読40   500万語達成!! は南米女流作家作品

nuestra parte de noche Kinkoちゃん随筆スペイン語多読'Nuestra parte de noche' Mariana Enriquez(アルゼンチン)

工房で一緒のアーティストBeaちゃんが「美しい。とにかく美しい」と強く勧めてくれた本。
この表紙で美しい内容じゃなかったらどうしてくれる?!って感じですよね。

勝手に男女の壮大な愛の物語を想像して読み始めると、登場したのは大男のパパさんと6歳の息子。
ほどなくして。。。。。。え?オカルト?
あ。Nuestra parte ってそういうこと?

怖いのは嫌いなのについついページをめくってしまう。闇の儀式が始まったりして不安材料は増える一方なのになんか読んじゃう。するとだんだんRPGとか少女漫画に見えてきました。ファイナルファンタジーみたいな。画が美しいのだ。文字なんだけど。
パパさんと息子Gasperは当然超絶な美形親子です。基本主要人物はみんな美形。

描写が丁寧で特殊な場面も絵を見るように鮮明に伝わってきます。聞いたこともない植物や伝説、イグアスの滝といったアルゼンチンの景色がエキゾチック。外国人読者であるお陰で一層ファンタジーな気分を味わえているのではないでしょうか。

しかし舞台がアルゼンチンであり1981年に物語が始まることは偶然ではなく、軍事政権のもとで何万人もの人々が姿を消した失踪者の問題が闇の生贄の姿に重ねられているような?
そう思った瞬間から重く、違った怖さが加わりました。。。

息子Gasperの抱える苦悩もなまなましく伝わってくるので精神的に健康な時に読まないとつらくなり過ぎるかも。緊張感と期待感MAXの中、第3章が衝撃のエンディングを迎えます。

ところが。
結論から言えばこの作品はここで終われば傑作の一言だったかもしれない。

後半がつらかった。
長編マンガの番外編みたい。なくても成立する内容です。
それどころかドラマ「女王の教室」の番外編を見せられた時くらいの失望。
ファンタジーのまま終わろーよー。
前半のような精彩をまったく欠いたままぬるーくダラダラ続く後半は、前半に誰もが抱くであろう「謎」の答えを与えてくれるでもなく内容は暗い。

このつらさを助けてくれたのが侍ジャパン。
勝つたびにスカッとして助われました!
ヒーローってすばらしい!!!
選手たちもまさかこんなところで人助けをしているとは思わないでしょうけど。

おかげでなんとか最後までたどりつけました。
後半についてはBeaちゃんも実は正直不満だったらしく、そんなことも含めて読後感想でキャーキャー盛り上がれたのが私にとっては一番楽しかった部分かも。
前半を読むだけでも一般の小説1,2冊分の分量があるのでわりきって手を出しても損はない。多読的にはやっぱりおすすめの一冊。何せ「野生の探偵たち」とこれの2冊だけで50万語を軽く超えてしまいます。

マリアナ・エンリケスは現代ラテンアメリカ文学のホープと目されているそう。すでに邦訳も一つ出ていました。'Las cosas que perdimos en el fuego'「わたしたちが火の中で失くしたもの 」。
ホラーのプリンセスと呼ばれているそうですが、少なくとも'Nuestra parte de noche'は怖さを前面に出したい作品ではないなという印象。
なんだか「悪魔の花嫁」が読みたくなっちゃっている私です。

merkel2 Kinkoちゃん随筆独学でスペイン語多読頑張った後はリラックス。
探偵ミス・メルケルシリーズ第2巻。'El caso del jardinero enterrado'

癒される〜。
どれだけ前の2冊で緊張していたかわかります。字も大きく感じる。

前作のご縁で乳母車を引いて登場するアンヘラ。
夫Achimは男友達と旅行中。寂しいはずが・・・一目ぼれ?
素敵なロマンスグレーにときめくアンヘラ。
墓地で出会ったその彼は葬儀屋さんでした。
いまどきな葬儀のトピックはそのまま日本に重なり、落語みたいにユーモアと風刺が楽しめます。
アガサ・レーズンに負けず劣らずおもしろいけど、当たり前ながら話題がホット。

ドイツではホワイトデーにこのミス・メルケルのテレビドラマが放映されたようです。
映像になってもおもしろそう!
アンヘラは相変わらずかわゆいし、ドイツ語の翻訳家さん、早く日本に紹介しないかなあ。

こうしている間にもう先月アガサ・レーズンスペイン語版の第5巻が出ているんだ。
うわあ。読むのが追いつかな〜い。
あんなに本を探すのが大変だったのがうそのようです。

diez mujeres Kinkoちゃん随筆スペイン語独学!多読'Diez mujeres' Marcela Serrano(チリ)

再び南米文学。
この本は何も知らないまま表紙に惹かれて買いました。

マルセラ・セラーノはもともとはビジュアルアーティストだったらしいですが、38歳から小説を書き始め、1991年、40歳の時に第一作を発表。現代チリ文学を代表する作家の一人だそう。イタリアに亡命したことがあったり、3回も結婚したりと、彼女の実際の人生のほうがドラマチックかも。フェミニスト。左翼。なんてプロフィールを読むと難しいかなと心配になりますが文章は平明だし暖かいまなざしを感じました。'Diez mujeres'は2011年60歳の作品。

タイトルの通り10人の女性が登場。
目次には10人の名前が並んでいるだけ。そして1ページだけのエピローグ。
一人目は夫と娘たちとの生活をごくごく普通と自認しながらも自分は誰よりもみじめだと感じている40代のFrancisca。
二人目は映画'Sunset Boulevard'のような人生だったと振り返るもうすぐ75歳のMena。
三人目は・・・・・・。

年齢もバックグラウンドも違う9人の女性たちが一人ずつ自分の人生を語り短編集のような感じで進みます。(予想以上の多様性でした)
会ったこともなかった9人を結びつけるのは心理セラピストのNatasha。

9人は自分たちの人生を淡々と語りますが、セラピストが必要なほどトラウマや悩み事を抱えています。
それぞれの傷を他の人たちと分かち合うことが回復の助けになるのではないかと考えたNatasha。
9人が集められた日の告白を読まされているのが私たち。
私たちは11人目の参加者として立ち会うことで、同じように自分の心を軽くすることができるのかもしれません。

フィクションであってもこうして他の女性がどう生き、何を感じているのか知ることは、何かにぶつかったときに自分を支えてくれる大切な経験だと思います。
いくら大勢の知り合いとじっくり話す機会があったって、ここまでつっこんだ話はなかなか聞けないものね。ネットは言わずもがな。

何人かのセリフに「この国(チリ)では・・・」というあきらめや嘆きがあります。
日本人もよく言う言い回し。本全体を通して「同じなんだな」と感じることの方が多いです。
一見遠い別世界のできごとに見える話ですらも、だれにでも何かしら心当たりがあるような問題と向き合わせてくれる。
同時に日本の世界史や地理の教科書に載っていない世界にも目を開かせてくれるのがスペイン語圏の本のいいところ。
さり気ないのに充実度満点。
今のところLidicia Costas'Golpes de luz'と並ぶおすすめ作品。

いい作品で500万語を超えることができました♡

Kinkoちゃん随筆_スペイン語多読500万語これがスペイン語の本500万語分。
日本にある数冊の絵本以外全部あります。
後ろに立っているのがほぼ児童書で200万語くらい。
手前の300万語はちょうどこの1年で読んだ感じです。
500万語って思っていたより多い?
それとも500万語ってこんなもんか。かな?
時によって感じ方が違います。
一番手前右から3冊目の'Manolito gafotas'だけ未読。次回ご紹介しまーす!

注)辞書を引いて「精読でなるべくたくさん読む」多読に挑戦中です。スペイン語は独学なのでKinko流多読。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師
(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)

【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語

☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪

【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
インスタはこちら☆https://www.instagram.com/sachiyo.kaneko/

「少年タイムカプセル亅が買えない!

ニッキおそるべし。。。

3月1日発売の少年隊ニッキこと錦織一清の自伝「少年タイムカプセル」

帰国したタイミングで発売になるなんてついてる〜♡
なんて浮かれたのも束の間。

買えませんでした!

何度繰り返しても日本往復は出発前も着いてからも慌ただしいです。
お陰でアクションが遅れちゃったー😢

家の近所に本屋さんがないのでやっとアマゾンをチェックした時にはすでに中古が出品されていました。
やっとったって早すぎるでしょ
新品もあったけど中古同様アマゾンの在庫じゃなくて色んな本屋さんが出品。
送料もかかるし着日もまちまちで出国に間に合う保証もない。というかどこも結構遅い。

何これ〜?!

東京に出た際に三省堂に聞いてみたら「入る予定にはなっていますけどまだ店に届いていません」とのこと。
こっちはこっちで随分遅いんだこと。
念のため他の店舗の様子も見てもらったら
「池袋店には入ったみたいです。あとは川崎とか‥‥‥亅と言われました。
いずれも周る時間は取れそうにない。三省堂はあきらめました。

そこで東京駅の丸善へ。
「店内2箇所に置かれていますね」と棚を教えてくれました。
やっぱり困ったときの丸善だわ!
ウキウキ棚に向かったけれど、どんなに丁寧に棚を見ても「少年タイムカプセル」はない。
芸能人コーナーにも演劇コーナーにもあるのは「錦織一清 演出論」ばかり。

あれ? 店員さんたら作者がどちらもニッキだからって本を間違えたのかしら?
棚の近くにいた別の店員さんに聞いてみたところ、調べ直してくれた上、別の売り場を見に行ってくれたりと手厚く対応してくれました。
が、結論は「なし」

直前に売れちゃったらしい。
棚にある「錦織一清 演出論」の脇に一冊分スペースが空いているので店員さんに「ここにあったんじゃないですかねえ」なんて話していたのが現実になってしまいました。

こちらでも他店舗の在庫を調べてもらうと、数店舗に在庫あり。
でも「どれも取り置きになってますね」とのこと。
も〜ニッキファンさんたちったら周到!

他の本屋さんチェーンに回る時間もないし
取り寄せてもらう時間はもっとない。
今回は滞在が短いので断念です!

Kindle なら読めるけど自伝だもんね。紙のページを大事にめくりたい。
次の帰国までには増刷されて出回っていることを期待することにします。

でも帰りのスーツケースには「錦織一清 演出論」と、かっちゃんと二人で表紙を飾っている「昭和40年男」は入れてスペインに戻ることができました💖💛

注)ニッキは少年隊の錦織一清、かっちゃんは植草克秀、ヒガシは東山紀之です

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【独学でスペイン語! 】多読39 チリ文学ボラーニョ「野生の探偵たち」

los detectives salvajes Kinkoちゃん随筆'Los detectives salvajes'
「野生の探偵たち」

初めてのチリ文学。

まずボリュームにびっくりしてしまいました。
小学館西和中辞典と全く同じサイズ。厚みも。
これまで読んだ中で最長の'El ultimo barco'707ページを超え745ページ。
しかも1ページあたり400語以上ある。

人から薦められて何も調べずに注文しちゃったから届いてびっくり。
本屋さんの店頭で見かけたのだとしたら絶対手を出していなかったと思います。

でもですね。一番の目的は多読なのだからして・・・
久々に言いますが、このボリュームで12.95ユーロ。コスパ最強。多読の味方です。

多読 Kinkoちゃん随筆 


コスパはありがたいですが厚い本は扱いが大変。
辞書を引いてる間にページが閉じちゃったり、閉じなくても調べた単語がどこだったかわからなくなっちゃったり。
というわけで、洗濯バサミと付箋で対応しています。おすすめ!


このように装備を整えてぼちぼち読み始めました。
すると1ページめからこんな人たちが登場。
los real viscerealistas/ viscerrealistas
辞書を引いても出てこない。
モヤモヤしたので検索したらゾクゾクと出てきました。
el realismo visceralは「はらわたリアリズム」って訳されているらしい。ボラーニョと友人がやろうとしていたムーブメントで実在はしたらしく、むしろこの作品で名を残したみたいな文学の前衛運動。

前衛運動?それも文学?って思うと拒絶反応が出る人も多いと思いますが、要は「はらわたリアリズム」っていうサークルの大学生たちをめぐる青春ストーリーです。
「野生の探偵たち」というタイトルですが、いわゆる探偵ものじゃありません。
舞台はほとんどメキシコです。

時代は日本でいうとフォークソングの時代。1975年から始まります。
1975年のヒット曲は「22才の別れ」「いちご白書をもう一度」
シンガーたちの長髪にジーンズの姿が「野生の探偵たち」の若者と重なります。
ついでに言うとジーンズに下駄の中村雅俊主演ドラマ「俺たちの旅」も1975年。
中村雅俊も長髪でしたね。

全体を通しての主人公はAlturo Belano, Ulises Lima。
第1章、第3章ではサークルの後輩Juan Garcia Maderoくんの日記に登場。
2章では53人が語る話の中に二人の人生を垣間見ることになります。

つまり本人たちは現れない。

「桐島部活やめるってよ亅パターン?
「ゴドーを待ちながら」?

☆「ゴドーを待ちながら」と言えば、フランス映画の『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』には驚きました。実話なんですもんね。ラストが実にリアルです。「でしょうね」と思ったけど、それがむしろリアル。さすがおフランスな映画。おすすめです。

「最後まで出てこない」という点ではスペイン映画『TOCTOC』もある意味あてはまる。
これもめちゃくちゃおもしろかった!!!


第一章を終えた時の感触は
「ここまででも短めの小説1冊分のボリュームか。あれ?でも案外さらっと来ちゃった?」

とはいえここからが本番。第2章が全体の約8割。
語り手が53人もいる上、再登場する人もいてわかんなくなっちゃうといううわさ。
だからかな。目次に全部載っていました。
語る人の名前と場所と時期とページが。
目次だけで8ページ。
実際はほとんど参照しませんでしたけど。

主役の二人がフィーチャーされるのではなく、話のついでに出てくるだけなのは一貫しています。
「はらわたリアリズム亅を調べた時にちょっと口コミを見ちゃったから主役がこの二人って予めわかっちゃったけど、何の情報もなく読んでいたら「なんかこの名前はよく出てくるな」って後半でやっと思う程度で主役と思わないかもしれないです。

容疑者を割り出す刑事さんの聞き込みってこんな感じで情報を拾っていくのかなあ?地道。
ある意味そういう「体験」をする前衛アートと思えば腑に落ちる。
私はそう解釈することにしました。

1日1万語読んでも1か月かかる長さ。
なのに「早く先が読みたい!」っていう感じじゃない
なかなかにちゃんとした地道体験じゃないでしょうか。

実はほぼ1か月毎日読み続けて550ページに届いた瞬間に集中力がきれてしまいました。
もう洗濯ばさみもいらないし、作品の世界観もだいたい見えてきたというのに快適に邁進どころかぷつりと。

気分転換に「カディスの赤い星」上下巻を一気読みしちゃったりしました。
「カディスの赤い星」は手に汗握るハードボイルドだしけっこう長いのに、あっという間に読めちゃいました。日本語だと何てラクなんでしょう・・・・・・。

それでもまだ「野生の探偵たち」に戻る気になれず4冊もLedicia Costas作品に寄り道。

【独学でスペイン語!】多読37 400万語達成で「ラテンアメリカの文学をもっと読みたい」と語った矢先にスペインの作家作品を紹介することになったわけはこういうことでした。。。
宣言通りチリの作品に着手してはいたのです。

「野生の探偵たち」のスペイン語自体は難しくありません。
詩の専門用語や有名な詩人、哲学者の名前はたくさん出てきますが、残念なほど深掘りされないのでそういう難しさで頭を悩ますこともありません。
それなのに終わらないんです。

悩むこともない代わりに登場人物やできごとにあんまり興味が持てなかった。
馴染みのある土地がたくさん出てくるのに舞台をイメージして楽しむっていう内容でもなく。
私にはつくづくはまらなかった・・・

でも文学のマジックで、感覚では何か受け取っているのかもしれません。
何かの折に光景が浮かんだりするのかも。今はまだわからないけど。
今は読み終わってただほっとしています。

感性の合う人にとっては間違いなく最強の多読おすすめ本です。

注)「多読なのに辞書?」って思われるかもしれませんが「精読でなるべくたくさん読む」っていうのに挑戦中です。スペイン語は独学なのでKinko流多読です。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師
(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)

【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語

☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪

【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
インスタはこちら☆https://www.instagram.com/sachiyo.kaneko/

【独学でスペイン語!】多読38 スペイン現代作家 Ledicia Costas

本屋さんの店頭で惹かれた本とネットで何度もおすすめで出てきた本の作家が同じと知って、これもご縁とまとめて読んでみました。

Kinkoちゃん随筆 スペイン語多読 La senorita bubble'La senorita Bubble' (10歳〜)

ネットの画面で見るよりイラストがかわいい。
おしゃれ感があって10歳ちょいの女の子にとってはもうこの本を手にしているだけでうきうきだろうな。
魔女っ子メグちゃんを見ていた私たちのような(いいよいいよどうせ通じる人少ないよ)・・・ちょっと背伸びした感じで。

表紙だけでなく、1章に1ページ、カラーのイラストが入っています。
紙質もよく、読みやすい字の大きさ。
どうして100冊までにこのシリーズに出会わなかったのだろう。ANAYA Sopa de libros シリーズ。他の本も表紙のイラストが魅力的で期待がふくらみます。

村はずれにある山の古い洋館に怪しい女が住み始めた。子供をさらって食べてしまうという噂。
ある日9歳のノアと6歳の妹ソフィはそのLady Bubbleと道端で出会う。
おしゃれで不思議なBubbleに興味津々の二人は家までついていってしまうのだが。。。

姉妹と一緒になって泣いたり笑ったりしてしまいました。面白くかつ読み応えあり。
読んでいる最中なぜか何度も「オズの魔法使い」を連想。
話は全然違うのに不思議でした。
話は全然違っても匹敵するくらい名作なんじゃないかしら?
古典の童話のようにリアルと品があると思いました。

イディオム表現や婉曲表現もふんだんで、スペイン語教材としても学びがいっぱいです。

2巻の副題は’Aventura bajo cero’。
サンタクロースの住む村でLa senorita Bubbleが大活躍。
事件は解決したのに最後の一言はContinuara......。
3巻はいつかな?

追記)3巻は2023年2月に出ていました!'Dios salve a las reinas'

Kinkoちゃん随筆 スペイン語多読 el nino de fuego nino de fuego'El nino de fuego'(9歳〜)

巻末に出版社から一言。
2022年4月2日に印刷が終わりました。
その日は児童と少年少女の文学の日。アンデルセンが生まれた記念の日です。
アンデルセンは「マッチ売りの少女亅などを書いた作家です。

この'El nino de fuego'でも重要なアイテムであるマッチ。
どんな形で「マッチ売りの少女」がオマージュされているかは読んでのお楽しみ。
お話にぴったりの挿絵も素敵でうっとりします。

La senorita Bubble同様、途中まではとてもオーソドックスな展開。
それが突如「ここでこう来る?」という驚きを与えてくれます。様々な伏線もしっかり回収。

'El nino de fuego'も児童書だというのに辞書もたくさん引いたし、構文をじっくり考えた箇所もあり、たまに「あれ?こんなに多読していても力がついていないわけ? 」なんて自問した瞬間もありましたが、終わってみれば'La senorita Bubble'2巻めとこの本を同じ日に一日で読み終えている。ちゃんとスピードアップしていました。一般向けを読んだあとのような疲労感もないです。


Kinkoちゃん随筆 スペイン語多読 golpes-de-luz'Golpes de luz'

これは児童書ではなく一般向け小説。2021年刊。大人向けとしては2つ目の作品とのこと。

ガリシアの老母のもとに身を寄せることになった娘と孫息子。
世代の違う3人が交互に自分の視点で語る日常が話を紡いでいきます。
血が繋がっていても全く別人格であるという忘れがちな当たり前から来る日常の小さな悲喜劇だけでも十分に面白いと思うのに秘密あり事件あり。いつの間にか深い内容になっていて、なまじの推理小説よりも謎と向き合わせてくれます。
丁寧な心理描写に引き込まれ、じっくり熟読。
介護、転校生、いじめ、薬物、離婚、殺人・・・こう並べたらどんな小説を連想しますか?
重いですよね。暗いですよね。
でも、そういった問題としっかり向き合っているのに終始あたたかい気持ちでいられる作品です。

児童書もそうでしたが、悪い奴らはとことん悪い。
でも、子供のそばには必ず素敵な大人がいてくれる。
これって子供にとって希望であり安心ですよね。
すごく大事なこと。

たまに自分が子供の頃のドラマとかを見ると、日本でも昔の子供のドラマにはいたんですよね。いざという時たよりになる大人。

ある時期からドラマでも映画でも「大人だって悩むんだよ。大人だって失敗するんだよ」って大人がえばらないドラマが出てきて、あたかも子供に人権を与えたかのようにあっという間にそればっかりになっちゃったけど、架空のドラマであっても、架空のドラマであればこそ、分別ある大人が寄り添って解決してくれるっていうのは大事だったんじゃないかなと思っていました。

頼りがいのある大人であることと、子供を支配することは全く別のことなのに、なんかすり替えられてしまったよね、日本。

それも「海外では」という怪情報に踊らされて蔓延したわけだけど、実際の海外では大人はちゃんと大人のままです。
大人の世界と子供の世界はちゃんと区別されている。
親や先生はフレンドリー。
それは確かだけど、しっかり線が引かれていて、ダメなものはダメってピシってする権利がある。
昔の日本と同じです。
でもだからこそ子供が子供でいられるわけ。
これこそが子供の人権じゃん。

あたたかい大人たちに心を救われる10歳の孫息子セバスチャンのシーンでは一緒にホロっと来ちゃいます。
そして、そういう大人を見て育つ子は次はそんな大人になろうって思える。
目標になる大人に出会えるって素晴らしいことですよね。

大人をバカにしちゃってる子供が増えた日本で未来に希望を持てない子供がいるのは当たり前だ。

'Golpes de luz'は子供向けの本ではないので、当の大人が悩む姿も当然出てきます。
でも子供の希望を奪うものではなく、未来への準備につながるものだろうと思える。どの世代が読んでも忘れかけた「来た道」の記憶に共感したり、「行く道」の視点に触れたり、とても大事な体験になると思います。
中学生なら十分読めます。大人だけでなく子供にもおすすめ。

作中何度も意識させられるタイトルは、読み終わってから見るとなおさらに強烈。
いやあ。すごい本でした。

Ledicia Costasは1979年生まれの弁護士。
スペイン北部のガリシア地方ビゴの生まれでガリシア語で執筆しているそう。だからスペイン標準語で私が読んだ本は翻訳家が訳した翻訳です。'Golpes de luz'は標準スペイン語castillano版も同作者。

いずれの作品も、ネットの口コミは少ないですが、着々と作品が出版されていて、本屋さんはおもしろいって言うし、平積みになっていたりします。
ネットですごーく反響のある'Amanda Black'で超がっかりした経験もあるし、つくづく本屋さんで売れている本とネットで調達されている本は別の市場と感じます。
これからもいい本と出会えますように。

注)「多読なのに辞書?」って思われるかもしれませんが「精読でなるべくたくさん読む」っていうのに挑戦中です。スペイン語は独学なのでKinko流多読です。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師
(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)

【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語

☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪

【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
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