Kinkoちゃん随筆

書に遊ぶKinkoちゃんの気ままな日常 ・・・現代アートから海外情報、最近なぜか少年隊まで⁈なブログ

2005年08月

地震を呼ぶ男

なんだか地震のニュースが多いですね。
仙台での地震は一通のメールで知りました。
「震度6の地震にあいました。10ねんぶりの大地震です。無事です。」

これは、結婚して初めて本格的な一人旅に出ていた夫からのものです。
が、感想は「え?また、わざわざあっちゃったの?」
でした。

だって、そう。「10年ぶり」
阪神大震災の時も、月曜日に朝から神戸で会議があるので、日曜日の晩に前泊していたところ、月曜の未明に被災。会議などふっとんで、渋滞と空腹に耐えながら東京に帰って来た経験の持ち主なんです。
あげくに、東京に帰ると、ボランティアに明け暮れる神戸のスタッフの仕事のカバーで連日の激務。さらに、被災したのに義援金を徴収されたというおまけつきです。

地震の朝、5時45分ごろ我が家に連絡があったので、その時も電話で地震を知りました。
早朝だったし、ひどくて中心部になかなかカメラが行けなかったこともあり、まともなニュースが始まったのは昼からでしたが、刻々と変化していく被災地の姿はどんどんひどいものになっていきました。
最初は一時間ごとに入っていた連絡もそのころから、プッツリ途絶え、土地勘のない私はニュースを見ながら、今頃どの辺でどう過ごしているものやら、想像もつきませんでした。

その時は、一般家庭の電話は混線状態。
問い合わせ殺到でなかなかかからない。
関西方面に住んでいる友人の安否を確認しようとして何回もリダイヤルしたのを思い出します。
奥さんに全くつながらないという単身赴任の上司もいました。
そして、夫のように「外」にいた人は
公衆電話の小銭を回収する人が来ないので、どこもいっぱいになって、ある時期からかけられなくなってしまったのだそうです。

そんな状況がきっかけで、阪神大震災の後、一気にケータイの普及が進んだのはよく知られています。

が、今回。宮城からの連絡もプッツリ途絶えたのですよ。ケータイなのに。

なんと、使えなくなってしまったんだとか。

もちろん、個人のバッテリーとかの問題じゃありません。
詳しいことは新聞にも載っていませんでしたが、パンクなのか、機械が潰れたのか。
いずれにしても意味ないじゃん!
ボーダフォンだけだったのでしょうか。詳しい状況が知りたいでいます。

書家・美術家 金子祥代 Kinkoちゃん随筆 
http://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中

発泡スチロールに潜ってきました

8月に入ってから、毎日気持ちよく墨をかぶっているKinkoです。
ゆうべの足の裏は黒光りして、今までの最高記録かもしれません。

今日は兵庫県立美術館に行ってきました。
今は常設展のみですが、プチ企画で、杉浦隆夫の「みんな手探り」というのをやっています。

発砲スチロールに潜っているブロンズ像を、手探りで鑑賞しよう、というものです。

行くまでどんなのかわからなかったんだけど、白いサラサラのプールの前を通りかかると「いかがですか。希望される場合はお申し込みをお願いします」と誘われました。

一人だしな、困っちゃうかな、なんて考えていると、おんなじように一人で来た女の人が二人それぞれに鑑賞しているではないか。

変な光景だけど、すいてるからこそよね、と申し込みました。
みんなで盛り上がるのもいいけど、一人でじっくり遊ぶ方が楽しいもの。

触るのは美術館所蔵のちゃんとした本物なので、傷つけないために指輪まではずします。
で、マスクまでさせられて、手をきれいに拭いて下さい、とウェットティッシュを渡されました。

う、爪を見られたか、と一瞬ドキリ。この黒い爪を見たら断られそうです。

うん。きっとあのロダンには私の墨がついてるな。
ずっと未来に科学鑑定とかすることになったら、「ロダンが墨を使用していた」だなんて大発見になってるかもしれない。ふふふふ。

さて、靴を脱いでいよいよスチロールのプールへ。

あったかい。
こまか〜いスチロールのつぶつぶが気持ちいい。
最初は新品の黒いスカートがこなこなになりそうな気がしてちょっとまくっていたりもしたんだけど、奥の人を見るとおへその上まで埋まってる。気にせず入ることにしました。

実際、企画の意図とは違って、手で彫刻を鑑賞する、というのには無理がありました。目の悪い人が鑑賞する気分を味わえるということでしたが、つぶつぶが邪魔をして、なかなかブロンズの生の形がとらえられません。

でも、スチロールに埋まること自体がなんか楽しい。

誰も見てなかったら横になって手足をのばしたかったよ〜。
仕方なく、出る間際にズポっと胸までつかってがまんしました。んでも、そんだけでも気持ちよかったです。すごくお笑い芸人になりたくなった一瞬。バラエティとか、ね。これしかやりたくないけど。

静か〜な中でサワ、サワっと動いてく体験、おすすめです。
あ、でも、服の中にまでつぶつぶが入ることだけは覚悟。随分丁寧に払ったつもりだったけど、家で着替える時にいっぱい出てきました。

書家・美術家 金子祥代 Kinkoちゃん随筆 
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