あけましておめでとうって書いてから2ヶ月とは。
明日は3月ですものね。
驚きです。
今年から毎週水曜日に昼から一日教室で過ごすということがなくなりました。
これは1997年9月から初めてのことなのです。
生活が変わると慣れるのにすごく時間がかかるたちなのですけれども、今回は違いました。
なんて充実した毎日。
前より忙しく過ごしていますが、おだやかに時間が流れています。
教えることは好きなんだけど、やっぱり時間や色んな関係が長い間すごく悩ましかったから一度自分の世界に集中したかったんです。
今は作品の締め切りに追われる状況もできるかぎり減らして、とにかく気が向いた時に気が向いただけやる時間を楽しみたいなと思っています。

この2ヶ月の唯一の悩みは爪でした。もはや3ヶ月か。
年末のヨーロッパ滞在は寒さとの闘いと同時に乾燥とのたたかい。
何故か今回お肌のトラブルはなかったのですが、爪は毎日ペリペリ指でむいているような状態。
どっかから剥いちゃダメ!って言われそうだけど、放っておくと割れたところがあっちこっちにひっかかって服は傷めるわ、ひっかかって剥けたらもっと怖いむけかたになっちゃう。
タイツはいたりするのも恐怖だものね。
デンセンの頻度はハンパじゃない上、そもそもはくのが大変。
ちょっときついゴムと格闘しただけで爪の方が割れちゃう。
きついジーンズにもやられちゃうよねえ。
ほんとうに爪の意味っていうのはなくならないと気がつかないものだけど、ほとんどの爪の先がやわやわボロボロだと、ビンのふたを開けたくっても指に力が入らないの!
しかも中蓋っていうの?内蓋?あのぴっちり密封のためのプラスチックの蓋。あんなのがあるたびにハサミの出動だもの。
ボタンをつけたりするのだって、最後に糸を留める時にキュキュッと爪で抑えられないから結び目ができないぃ。
こんなに色んなところで困ると思わなかったわよ。
みかん食べろなんてとんでもない!
それなのに夏みかんみたいのがどどーんと溜まっちゃった時にはみんな包丁で処理して、食べるとこがちっちゃくなってました。
あんまり支障が多いので、割れ爪を修正する接着剤みたいのでパウダーつけて爪を分厚く補強してやっとまともな生活が送れるようになったけど、それ自体が何日かするとベリッてむけちゃうんだからうんざりでした。
さすがに普段ネイルケアするような優雅な時間をとってない私も、毎日何回も何回もクリーム塗ってグリグリマッサージして、滅多にあけることのない食器洗い機を毎日まわして水仕事を減らし、よーやく爪らしい見た目が帰ってきました。そんでもまだ指の何本かは二枚爪だけど。
しかも、その間に墨が入ってとれないよ。
ああ、この薄い爪がうらめしい。
こんなのなんにも悩まない人って世の中にいるんだものねえ。
3月はニューヨーク。
せいぜいクリーム塗って大事にしてあげよう。

書道家 金子祥代 Kinkoちゃん随筆
http://www.kinkochan.com/
長年培った書の力をベースに現代に通じるアートの世界を展開中