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今日までスペインはイースターホリデーで
街は少し人出が少ないです。
いるのは観光客ばかりで、地元の人の多くはバケーションで街から離れています。

先週の金曜日がかの有名な「最後の晩餐」の日で、
翌日の土曜日がキリストが十字架にかけられた日。この日が一番大事な日なのだそうです。
この期間、あっちこっちで何かしら行事(お祭り)があるのですが、この日は見る価値あり、
とすすめられたので、人ごみ嫌いな私も、ちょっと頑張って街の中心にある大聖堂まででむいてみました。
夕方6時くらいには、目貫き通りのランブラスで、ディズニーランドのパレードみたいのが始まります。
派手な花でいっぱいの車でゆっくり現れるのですが、そこに現れるキリストは刑の執行されるところまで自分がかけられる十字架をかついでいる姿です。

そして写真の通り、8時過ぎると刑が執行された後の、よく教会や絵画の中でみられる姿のキリストが現れるのですが、
等身大で色のついた像はあまりにリアルで、
敬虔なキリスト教徒がその姿を悼むというよりは、
あたかも今、やじうまがその姿をはずかしめているかのような印象を受けます。
そう言う意味では光景自体がお話の通りリアル、な印象。

日本でイースターと言うと卵に絵をかく印象しかないですが、
ヨーロッパでは玉子の形のチョコを食べるようです。

ただ、玉子自体はキリストとは何の関係もなくて、春の象徴なんだとか。
芽生え、命の誕生の季節、ということで。
もっというと、キリストが処刑されて復活すること自体が春を表すお話で、それがリンクしての玉子なんだとか。

お話お話、と書いてますが、クリスチャンたちと接するにも、
ちょっと前みたいに気を使わなくていいみたいですね、最近は。
特にヨーロッパだと、
私たちが古事記を解説するみたいに、お話の世界はお話の世界として、
割り切って話ができます。
今回イースターを説明してくれるにあたっても、

「この日はキリストが死んだとされている日」

なる表現にて教えてくれました。

あーいい時代になったなあ。
なぜ新渡戸稲造が「武士道」を書かなきゃいけなかったか説明したら驚かれてしまいました。
わずか100年前のことなのに。
100年も何も、私が初めて外国に行った頃でも、宗教の話はもっとデリケートだった気が。。。
アメリカだったからかなあ。
アメリカは未だに進化論を否定している人たちがたっくさんいるらしいから。

書道家 金子祥代 Kinkoちゃん随筆 
http://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに現代に通じるアートの世界を展開中

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