カリフォルニアに住んでいる高校の同窓生からはがきが来ました。

一時帰国した際に、4月のPrecious Linksの案内を見てくれたそうで、行けなくて残念、とのお詫びをわざわざ送ってくれたのです。

卒業以来会っていないのですが、文面からは彼女らしさが伝わり、とてもほのぼのした気分になりました。是非また会いたいなあと思いました。

外国には住んだことのないKinkoですが、大学の時に一ヶ月だけ、カリフォルニアのある町にホームステイしました。

23歳のママと24歳のパパと1歳の赤ちゃんの家庭で、ママが私たちのグループの先生で、私が学生のリーダーだったので、普通のホストファミリーより会話したのじゃないかな。
年も近いし、ずっとお付き合いする・・・はずでした。

一ヶ月の滞在が終わり、いよいよお別れの日。

ママの目には涙が。
そして、「日本に帰ったらきっとハガキをちょうだいね。」と。

美しいお別れの場面
ただ「手紙じゃなくてハガキよ」と念をおされました。手紙を書くのは苦手だからハガキならハガキで返事を出すと言うのです。

でも、あまりその言葉を重くとらえず、ハガキでお礼を書くのも失礼に当たる気もするし、何より、まだ若いさかり、書きたいことがいっぱいで、長い長い手紙を出したのでした。

しかし、返事が来ません。
ふと、別れの言葉を思い出し、試しにハガキを出してみました。
そしたら、すぐに返事のハガキが。
え?!文字通りの意味だったの?
しばらくはハガキの文通が続いていましたが、ある時、どうしてもたくさん書きたくなって、とうとう手紙を書いてしまいました。折りしもホストファミリーは「近く引越しを考えている」という時に。
案の定、新しい住所を知ることは出来ず、交流は絶えてしまいました。
「ガイジンの感覚」を肌で感じた最初の出来事でした。

書家・美術家 金子祥代 Kinkoちゃん随筆 
http://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中