前に紹介した塩田千春の国立国際美術館での個展が終わりました。
展示作業をやったから、愛着があるかな、と思ったら意外と普通に見ちゃった。
というのも、私が一日しか参加していないということもあるけど、大勢の手が入っていて、自分の色なんて感じられないから、っていうことかな。
あれだけ大規模な展示は、それだけで圧倒される。
でも、一人で作ったなら、その根性に感動するけど、何十人ものボランティアが何日もかけて作業した結果で、それなのに、どこにもボランティアの名前もなく、作家一人の名のもとに発表されることには疑問を感じてしまう。

今回はそれより、自分の靴が展示の一部になってることのほうが興味がありました。2000足の中の6足を探しに出向いた感じ。
それだけのことなんだけど、なんだか楽しかった。
私のは、なんと言ってもシャルルジョルダンのブルーはひときわきれいで、両足分がすぐみつけられました。どれも片足に靴の思い出を書いた紙がくくりつけられているので、紙がついてる方が外側で、ついてないほうが中のほうにまとまっていたのですが、どっちもわかりました。で、その紙がついているほうは、中央の一番前にあったから、なんともわかりやすかったのですが、なんと、その隣にもう一足。数十センチ右にもう一足があって、あっという間に私の3足はみつかりました。2足については、反対側はわからなかったけど。随分頑張ってみたのに、夫の3足はまったく、片足すらみつからなかった。オペラグラス持ってくればよかった、って思ったくらい。展示作業の日には、私のくつも、こんな正面一列目になんかまとまってなかったから、レイアウトが決まってから作家さんが入れ替えをしたらしい。
で、色々他のも見ながら考えてみたら、どうも、私のは「くつの思い出」をしっかり書いたので、それが評価されたんじゃないか、という結論になりました。本の出版に向けて、ちょーーーーーっとだけ自信がついたよ。でも、書いたときは、作家さんが展示前に読むだけで、展示されるとは思ってなかったから、私がいる間にも何人もが私の「思い出」を読んでいたのが照れくさかったです。
それと、夫のがみつからなくてじっくりいろんな靴を見たけど、つくづく履きこんでいるのが多くて驚きました。イマドキこんなきったないの履いてる人をみかけないんですけど、みたいなのも多くて。大阪だからかな〜?そんな靴がもう一回展示に使用されたのだから、すごい幸せな靴だよね。