5 書を飾る

書を飾るというと、花まるのお習字を壁に貼ったのをイメージされる方もいらっしゃるかもしれませんが、お習字の思い出はちょっと忘れてみましょう。

「書」というときは
作品として美しいなあとか何か心が動くなあとか
そういう芸術だったりアートだったりを意味しています。

そう言ってもまだいろいろな声が聞こえてきそうですね。
「書を飾るというと白い紙に黒い字だけで地味」とか
「読めない字が書いてあって楽しくない」とか
「野太い字で「無」とか書いてあっても強くてリラックスできない」とか

苦手意識を持っている方が多くいらっしゃるようです。時代劇のイメージのままなのでしょうか。

でも、モノトーンの家具は大人気です。
ファッションでも、白と黒はかっこいいイメージですね

そう。インテリアとして、書も、白と黒だからこそ無限の楽しみがあるのです。

ちょっとイメージしてみてください。

スモーキーな赤と朱のような赤。同じ赤でも全然合いません。
色を組み合わせるのは意外に難しいものです。
違う色でも明るさが同じだったらぴったりきたり、反対色を並べたらきつすぎたり、とても難しい。

でも、白と黒に合わない色はありません。

自分の感性で、その時の自分にビビッとくる色の額に入れて飾ればよいのです。
何年かたって額だけ変えることもできます。
額の色選びが難しければ、モノトーンの額にしたり、色がないフレームにいれたら究極のシンプル。かっこいい空間が作れます。
逆に昔の貴族のように豪華絢爛に演出することもできます。
色んな色を使った絵では、こんな着せ替えはできません。

「インクの魔法」が出てすぐのこと、古い友人から素敵な手紙をもらいました。
出会ったのは小学校ですから、古い古い友人ですが、私が当時から書を続けているのは知っていても、書作品というものに触れる機会は今までにあまりなく
「インクの魔法」を買ってみたはいいけれど「自分にわかるのかな」と不安だったそうです。

でも、読み終わって(作品と一緒に4つの物語がおさめられている)

この本を飾っておこう!と思ったそうです。そこで「どこを開いてどこに置こう」と色々置いて試してみたら
どの作品もどこにでも合うので驚いた
というのです。
友人が本を気に入ってくれたことはもちろん、こんな発見をして知らせてくれたことは大変な嬉しさでした。

そう。最初から額に入れなくてもいい。
本の表紙でもポストカード一枚でもいいではありませんか。
こうして気軽に「飾る」ということをしてみてはいかがでしょうか。
そんなことは普段から好き!という方は
是非墨の作品にも挑戦してみてください。

どんなにちっちゃいピアスでも一日の気分を変えてくれるように、お部屋のおしゃれもきっと楽しいはず。部屋が居心地よくなったら、きっと明日もがんばろう!と思えます、ね。

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【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
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