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のバックナンバー集はいかがでしたか?

「ほっとするメッセージ」を「ほっとする書の作品」と。
ちゃんとできていたでしょうか??

それぞれに添えた書の作品はエッセイのタイトルです。

「書」という言葉だけで肩が凝ってしまう人(お習字のトラウマなんでしょうね)や、書道展に並ぶ(=勝負用の)パワーを全面に出した作品がちょっと苦手という方にも自然に親しんでいただけるよう、やさしい作品にしました。

そしてまた、書を嗜んでいる方々が、ちょっとした小品をつくって一歩前に踏み出す時の作品づくりのアイディア集にもなるよう紙や書体にバラエティが出るように工夫しました。

が、
実はこんなことがありました。

「心の相談室」を掲載していたホームページの薬局の社長さんに紹介された日のこと。
チラッと掲載作品のいくつかをご覧になった社長さんは「むうう・・・」とあまりいい反応ではありませんでした。

もともと社長さんは書家(私)と会えるというのでとても楽しみにしてくださっていたようなのです。というのは社長さんは大の書道ファンで、社長室はさながら美術館のような蒐集ぶり。
自分の会社のホームページには社長室の壁を囲んでいる作品のようなしぶい作品が使われているとばかり思っていらしたようなのです。

ところが期待を裏切ってご覧の通りの気が抜けた字が目に入り・・・

私は私なりにコンセプトに合わせて肩の凝らない作品を力いっぱい書いたわけですが関西の書のファンからすると子供の遊びに見えるのです。

実は現在の書道界では
関西は古風なしぶめの書、関東は軽やかな現代風という住み分けがあります。

それで、こんなこともあろうかと用意してきた今までの作品写真のファイルを一冊お目にかけました。
するとさっきとは違って真剣に見てくださり

「先生、日展は?」

と聞かれました。
当時はまだ挑戦し始めで、とてもまだまだと思っていた私に思いがけず

「これ、この作品やったらいけるんちゃいます?ええ作品ですわ」

と言われました。

その傾向の作品こそ始めたばかりでまだまだ模索中だったのですが、
なんとその翌年本当に入選してしまいました。

もちろん社長さんはとても喜んでくださり、最初のスタイルのまま掲載を続けさせてくださったのでした。

日展2010コスモス











日展初入選作品(帖・部分)

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【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
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