2人の女性が日本をテーマに書いた全然違うタイプの2冊。いずれも初版は2020年です。
'El viaje'
バルセロナ在住のイラストレーター(アルゼンチン人)が初めて日本へ。
女友だちとのドタバタ珍道中。
リアルな体験談が図解されています。
お祭りで、ふんどし姿の男性たちを見て「おしり出してる」としか受け取れない感覚とか、意外な視点にも出会えます。
イラストの日本人の顔を見て「差別だー」って感じちゃう人には無理。
一本の線で描かれたつりあがった目。昔からのステレオタイプの「中国人」です。
実際の日本人を見てもこれ?
(アメリカさんはこれには差別だ!って騒いでくんないよねえ。変だよねえ)
細目扱いされるのは、私は仕方ないと思ってますが、
もーちょっとかわいく描いてくれてもいいでしょうよ!
とは思いました。
たれ目にするだけでもよかったのにね。
主人公(作者)の性格がめんどくさくて最初はちょっと距離を感じていましたが、
終盤に大ーーーきな共感ポイントが。
ホテルの枕の上にあるクッション、嫌だよね!
毎回洗っているとは思えないあれ。
早く世界のホテルからなくなればいいのに。
だんだん距離が縮まって、最後は作者と一緒にすっかり日本に癒された気分になりました。
イラスト本ですが半日かかるくらい読む量があります。
出てくるスペイン語は短文ばかり。スペイン語初級から挑戦できます。
'SAKURA'
スペインの原田マハ?
作者は原田マハと年齢も同じです。
ゴッホの名作「医師ガシェの肖像画」を探せ。
バブル期に日本の大昭和製紙名誉会長の斎藤了英が124億5千万円で落札して世界を驚かせ、現在行方不明の実際の作品をめぐる物語。フィクションですけどね。
冒険ミステリーです。
日本人、イギリス人、フランス人、オランダ人、イタリア人、アメリカ人がパリに集合。
謎を追いかけ日本へ。
そこには21世紀の日本がきちんと描かれています。
スペインでは買えない便利グッズの数々が登場したり、東京外郭の下水道が紹介されていたり。
それでいてフジヤマゲイシャ的気分も味わわせる。
霊のことをkamiと呼んでいたり、お盆やお墓参りの説明でちょっとだけ残念な間違いがありますが、きっと作者に怪情報を与えちゃった日本人がいたんですよね。それこそが21世紀日本の残念なリアル?
全体としてはよくぞここまでリサーチしたなと唸らせてくれます。
ゴッホ周辺情報だけでなく、日本の話題でも
「距跋渉毛(きょけつしょげ)」って何?
浄真寺ってどこ?
なんて何度も中断しては検索。そこからさらに関連情報を調べ始めちゃったりして本を読んでいる時間より長かった日も。
ストーリーと同じ8月に登場人物たちに負けないくらい汗をかきながらの長い読書でした。
ところで、この本の中で
浮世絵が ’pinturas del mundo flotante’ と訳されています。
これ合ってるのかな?
浮世って憂き世でしょ。現世でしょ。
ようは描いた時の「今」を描いた絵ですよね。雑誌やポスターみたいな。
mundo flotanteだと神仙画とか仏画みたいな想像の世界をイメージしてしまうのだが。。。
和紙の英訳がrice paperで定着しちゃってるみたいなことなのかしら?
ご存知の方があったら是非教えていただきたいです。
注)「多読なのに辞書?」って思われるかもしれませんが「精読でなるべくたくさん読む」っていうのに挑戦中です。その分レベルは欲張らない。
スペイン語は独学なのでKinko流多読です。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)
【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語
☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪
【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
インスタはこちら☆https://www.instagram.com/sachiyo.kaneko/
'El viaje'
バルセロナ在住のイラストレーター(アルゼンチン人)が初めて日本へ。
女友だちとのドタバタ珍道中。
リアルな体験談が図解されています。
お祭りで、ふんどし姿の男性たちを見て「おしり出してる」としか受け取れない感覚とか、意外な視点にも出会えます。
イラストの日本人の顔を見て「差別だー」って感じちゃう人には無理。
一本の線で描かれたつりあがった目。昔からのステレオタイプの「中国人」です。
実際の日本人を見てもこれ?
(アメリカさんはこれには差別だ!って騒いでくんないよねえ。変だよねえ)
細目扱いされるのは、私は仕方ないと思ってますが、
もーちょっとかわいく描いてくれてもいいでしょうよ!
とは思いました。
たれ目にするだけでもよかったのにね。
主人公(作者)の性格がめんどくさくて最初はちょっと距離を感じていましたが、
終盤に大ーーーきな共感ポイントが。
ホテルの枕の上にあるクッション、嫌だよね!
毎回洗っているとは思えないあれ。
早く世界のホテルからなくなればいいのに。
だんだん距離が縮まって、最後は作者と一緒にすっかり日本に癒された気分になりました。
イラスト本ですが半日かかるくらい読む量があります。
出てくるスペイン語は短文ばかり。スペイン語初級から挑戦できます。
'SAKURA'
スペインの原田マハ?
作者は原田マハと年齢も同じです。
ゴッホの名作「医師ガシェの肖像画」を探せ。
バブル期に日本の大昭和製紙名誉会長の斎藤了英が124億5千万円で落札して世界を驚かせ、現在行方不明の実際の作品をめぐる物語。フィクションですけどね。
冒険ミステリーです。
日本人、イギリス人、フランス人、オランダ人、イタリア人、アメリカ人がパリに集合。
謎を追いかけ日本へ。
そこには21世紀の日本がきちんと描かれています。
スペインでは買えない便利グッズの数々が登場したり、東京外郭の下水道が紹介されていたり。
それでいてフジヤマゲイシャ的気分も味わわせる。
霊のことをkamiと呼んでいたり、お盆やお墓参りの説明でちょっとだけ残念な間違いがありますが、きっと作者に怪情報を与えちゃった日本人がいたんですよね。それこそが21世紀日本の残念なリアル?
全体としてはよくぞここまでリサーチしたなと唸らせてくれます。
ゴッホ周辺情報だけでなく、日本の話題でも
「距跋渉毛(きょけつしょげ)」って何?
浄真寺ってどこ?
なんて何度も中断しては検索。そこからさらに関連情報を調べ始めちゃったりして本を読んでいる時間より長かった日も。
ストーリーと同じ8月に登場人物たちに負けないくらい汗をかきながらの長い読書でした。
ところで、この本の中で
浮世絵が ’pinturas del mundo flotante’ と訳されています。
これ合ってるのかな?
浮世って憂き世でしょ。現世でしょ。
ようは描いた時の「今」を描いた絵ですよね。雑誌やポスターみたいな。
mundo flotanteだと神仙画とか仏画みたいな想像の世界をイメージしてしまうのだが。。。
和紙の英訳がrice paperで定着しちゃってるみたいなことなのかしら?
ご存知の方があったら是非教えていただきたいです。
注)「多読なのに辞書?」って思われるかもしれませんが「精読でなるべくたくさん読む」っていうのに挑戦中です。その分レベルは欲張らない。
スペイン語は独学なのでKinko流多読です。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)
【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語
☆スペイン語多読で読んだ本についてはほぼ全てご紹介しています。カテゴリー「スペイン語」またはサイト内検索、タグなどご活用ください♪
【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
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