なんだかこのLoqueleoシリーズとは気が合うみたいで
10歳向けの中にSempe(サンペ)の本を発見。

Sempe(サンペ)はフランスのイラストレーターで、
私が初めて気に入って作品集を買ったイラストレーターです。
初めてなだけではなくてこの人だけだな、イラストの作品集を買ったことがあるのは。

その昔、原宿のランドマークだったモリハナエビルの裏に落合恵子さんが作った絵本専門店「クレヨンハウス」。
当時はそこに行って店を一周するだけでも随分おしゃれな時間を過ごした気になったものです。
  クレヨンハウスは今でもあるけど雰囲気がずいぶん変わってしまいました。  
  モリハナエビルもとっくになくなっちゃったし・・・

そこで偶然作品集をみつけて、ずっと部屋に飾っていました。
その後も何度もクレヨンハウスには通ったけれど、Sempeの作品集は1冊追加することができただけ。

そのずーーーっと後にパリの本屋さんでみつけて絵本を何冊か買いました。
久しぶりのフランス語と格闘しながら読み始めたものの全然すすまなくて今でも中身がわかりません・・・スペイン語もわずか4年でみごとに忘れていましたけれども大学のフランス語はその比ではなく・・・そもそも全く体に入らなかった・・・

それが、10歳向けの本を探していたらピンとくる表紙の本があって!
作者を見たらSempeの名前があるではないか!!
しかもシリーズで何冊もある。

買ってきたのは
Pequeno Nicolasのシリーズ。
つまらなかったらどうしよう。という一抹の不安はありましたが
好きなSempeが絵を描いているならきっとセンスが合うに違いない!
5冊まとめ買いしてしまいました。1冊200〜300ページもあるのに(汗)

ちょっと心配になって調べてみたら、
なんと「わんぱく二コラ」というタイトルでずいぶん前に日本でも出版されていたんですねえ。
シリーズで出ている上、最近また違う翻訳が出たらしい。

しかも2009年には映画にもなっている!

って
この映画見たし!
「プチ・二コラ」

お話の作家はSempe(サンペ)じゃなくてGoscinny(ゴシニ)。だから映画の時には気づかなかったんだ、Sempeと関係あるなんて。解説によると最初の連載の時からのコンビのよう。

映画楽しかったな。
ロアルド・ダールと反対で
くすっと笑えるところはあるけど、これを見て嫌な気持ちになる人はいないと思う。
何よりも少年達が来ているセーターの色がきれいで
さすが おフランス〜♡
って思ったっけ。

これは期待できそう。

探してみたらパリで買った絵本のスペイン語版もみつかるかもしれない。
フランス語からスペイン語なら誤訳も少なそうだし。
考えただけで楽しみ〜。     


9788491220398さてさて読み始めてみました「プチ・二コラ」。

一言。おもしろい!!

英語を含めてよいならば、今までなんだかんだいろんな原書を読んできましたが
こんなおもしろい体験は初めてです!
(厳密にいうと今のは原書じゃなくて訳だけど)

そりゃあ世界的ベストセラーになるわ〜。

内容は「サザエさん」のカツオの生活がフィーチャーされた感じでしょうかね。
主人公たちは小学校低学年なのでもっと子供っぽいですが
少年の生活あるあるが並んでいます。
ちょっとやんちゃな少年たちが元気あまって
パパさんや先生に怒鳴られて、おばあちゃんに甘えて・・・
楽しくてかわいい短編が並んでいます。
普遍的な楽しさというのか。

パパとママとのすれ違いとか、パパとご近所との口喧嘩とか、万国共通のあるあるな日常の事件を扱っているので大人のほうが本当に楽しめるのでは?
パパさんのわがままで短気な問題行動はコンプライアンスだなんだで窒息しそうな今の日本人にはちょうどいい息抜きになるかも?
もう落語。熊さんはっつぁんの滑稽話みたい。

おかげでスペイン語で初めて300ページもの巻を読了する体験ができました。
達成感がすごいっ!!!

全巻読むとさらなる達成感があるはず。(スペイン語では10冊出版されています)

知らない単語はもちろん出てきます。
でも、基本的には基本単語ばかりで構成されている感じで、8歳用を読んでいた時よりも辞書を引く頻度が低いです。

仮に知らない単語が出てきても、基本単語っぽく
「きっとまた出てくるに違いない」
そう感じられるので辞書を引くのが苦痛じゃないし、読み続けていったら少なくともこのシリーズを読んでいる限りでは辞書を引く回数が減っていく予感。
背伸びせずに基本単語が定着しそうです。

難しい語彙に邪魔されないと構文に集中できます。
教材用に作られたサイドリーダーより教材に適しているのでは?

ああ高校の最初のサイドリーダーがこれだったら
宿題の範囲を超えてどんどん読み進んだんじゃないかなあ。
高校のサイドリーダーも大学の時の読み物の授業も私のレベルをはるかに超えたものばかりバカバカ与えられて苦しかった経験しかない。
結局辞書を引きまくった記憶だけ残って力になった実感がないし・・・
(あれはつまんなくてもこなす粘り強さの訓練ですね。学校の勉強の多くはそう考えると無駄はないんですけど)

窓を開けると風がひんやりして暦は10月。
夏は終わって
いろいろ始めなければならないあれやこれやがあるから
もうここまでのような猛烈な勉強はできないけれど、
最後にまるごと1日「Pequeno nicolas プチ・二コラ」に費やしてみたら100ページ以上読めました。
これならペースを落としてもまあまあ進めそう。

しかも先ほども書いた通り短編集なので
忙しい人でも
1日1話
みたいに達成感を感じながら読むことができます。

Sempeといえばその昔、とあるファミレスにポスターがあって
(なんておしゃれなファミレス!)
「うわあ、ポスターまであるんだ〜」
と思ってずいぶん探し回ったことがありました。
もちろん作品集も併せて探し続けていたんですが・・・

ほんっとに一人もSempeを知っている人に会わなかったわよっ!!!
なんで?
なんで私の行動範囲には同じ感性の人がいないの???

どおおおおおしてこんな有名な作品が誰にも知られていなかったんでしょう?
私の周辺では。

それともお話のほうは知ってる人がいたのかなあ???

ともかく 今さらでも作品に会えたので
しっかり味わいたいと思います。
お話もおもしろいけどSempeの絵が期待以上にたくさん入っているのがとってもうれしい。
世界には10歳やそこらでこんな作品に触れて育った子供たちがたくさんいるんだなあ。
そしてこれからも。

希望を感じる事実だ。

フランス語やスペイン語を学ぶ人にもおすすめですが
日本語になっていてもきっと魅力はつたわるはず。
いろんな方におすすめしたい作品に出会いました。
新しい訳のほうはタイトルが「プチ・二コラ」になっています。(偕成社1996年)
(追記:2020年にさらに新装プチ二コラが世界文化社から発売になったようです。こちらの絵は私が読んでいるのとおんなじ装丁でサンペのイラスト!!!あんなに探し回ったサンペの絵が日本で有名になる日が来る???)

フランスの本屋さんで見かけた「プチ・ニコラ」フェアIMG_20190429_194222















注)「多読なのに辞書?」って思われるかもしれませんが「精読でなるべくたくさん読む」っていうのに挑戦中です。その分レベルは欲張らない。
スペイン語は独学なのでKinko流多読です。くわしくは↓
【独学でスペイン語!】番外編 落ちこぼれを1年で大学に!伝説の教師
(残念ながらこのブログではスペイン語特有のエニェとかアクセントとかが正しく表示できません。悪しからずご了承ください)
【独学でスペイン語!】多読18 100冊達成!!!100万語

【独学でスペイン語!】多読4 Gatos Detectives

【Kinkoちゃん随筆】 書家・美術家 金子祥代 https://www.kinkochan.com/
長年古典で培った書の力をベースに世界各地で現代アートの世界を展開中
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